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投稿日:2017年06月25日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
こけしや人形、民芸品など、眼が描かれたものには魂が宿ると言われています。
そのため、手放すときには悩むもの。そこで、こけしを手放すときの供養はどうすればいいかについてお伝えします。
こけしの供養方法についてお伝えする前に、こけしの歴史を簡単に振り返ってみましょう。
最も古いこけしは、文政(1804年~1830年)に宮城県蔵王連峰の東側の遠刈田(とおがった)で作られ始めたとされており、天保(1830年~1844年)には福島県の土湯(つちゆ)でも作られるようになったと言われています。
もともとこけしは、江戸時代の末期、東北地方の温泉地で湯治客の子供向けのお土産として売られるようになった木製の玩具でした。
湯治とは温泉にはいって療養することです。
また、子どもの玩具としてだけではなく、縁起物としても重宝されていました。
江戸時代末頃、お椀やお盆、仏器や神器などを作っていた木地師(きじし・ろくろを用いて椀や盆などの木工品を作る職人)は、湯治客に向けて彩色を施した製品を作り始めました。
湯治客の多くは農民で、真冬の「寒湯治」、田植えが終わった後の「泥落とし湯治」、夏の「土用の丑湯治」などの習慣があり、日頃の厳しい農作業で疲れた体を癒していたそうです。
その農民達にとって、心身回復と五穀豊穣、山の神と繋がる縁起物と考えられ、自分の村に帰る時にお土産として持ち帰るようになったと言われています。
こけしは円筒状の胴体に丸い頭がついているのが特徴で、当初、胴体部分は子供の手で握りやすいような太さでした。
その頃から明治時代頃までが子供の玩具としてのこけしの最盛期でしたが、大正時代に入ってセルロイド製やブリキ製の玩具に押され、次第に人気は衰退していきました。
一方、入れ替わるように大人の鑑賞物としての地位を築き現在に至ります。
最近では、海外でインテリア小物としての需要も増えてきて、パリやニューヨークでは売り切れが続出しているという話もあります。
日本でも「こけ女」と呼ばれる「こけし女子」も現れ、静かなブームになっています。
こけしの呼び名の由来は複数存在します。
昔、子供が多くて生活が苦しい家庭で生まれた子供を、間引きすることがありました。間引きとはつまり、我が子をこの世からいないものにするということです。
こけしは、その子供の身代わりとして、供養のために作られたという説があります。こけしが「子消し」または「子化身」を意味するという説です。
これは1965年頃から始まった説で、もともとは詩人・作家の松永伍一氏が随筆「こけし幻想行」の中で唱えたことが始まりと言われており、あまりに悲しい話だったため広がったと言われています。
実際に江戸時代から昭和初期にかけて東北地方は大変貧しい地域で、子供を養子に出したり、生まれたばかりの子を殺めるといった悲劇がありました。
このような背景が重なったこともあり、こけしにまつわる悲しい話が広がったとも考えられます。これはあくまでも俗説ですが、この話を聞いた後にゴミとしてこけしを処分できる人はなかなかいないでしょう。
こけしを処分するときにどこか抵抗があるのは、このような悲しい説を耳にした事があるからかもしれません。
こけしが「こけし」と呼ばれるようになる前は、「きでこ」「きぼこ」「でころこ」「でくのぼう」「ほうこ」「こげほうこ」「こげす」「けしにんぎょう」など、地方によって様々な呼び名がありました。
「小芥子」「木芥子」「木形子」「木削子」「木牌子」「古け志」など複数の漢字表記も存在したため、1939年8月に鳴子温泉で開催された「全国こけし大会」の際の決議に基づき、「こけし」という仮名書きに統一されました。
こけしが、「けしにんぎょう」「木芥子」とも呼ばれていたことからもわかる通り、「木で作った芥子人形(けしにんぎょう)」を由来とする説もあります。
芥子人形とは、ケシつぶのように小さい木彫りの人形のことで、「豆人形」とも呼ばれ、女児の玩具やひな祭りの飾りとして江戸時代に流行していました。
こけしをゴミとして捨てることが可能かというと、自治体のごみの廃棄ルールに沿っていれば問題ないでしょう。もともと素材は木なので燃えますし、サイズも極端に大きいものでなければ燃やせるゴミとして回収してもらえるはずです。
ですが、やはりそう簡単に捨てられないのが現実です。縁起物でもありますし、きちんと供養した方が後ろめたい思いもしなくて済みます。では早速、供養の方法を見ていきましょう。
お寺や神社では、僧侶や神主によって「人形供養」や「人形感謝祭」と呼ばれる祭事を行っていることがあります。
すべてのお寺や神社が供養を行っているわけではないので、最寄りの寺社や気になる寺社に個別に確認する必要があります。
寺社でこけしを供養してもらうには費用が掛かってきます。相場としては、ダンボール箱あたり5,000円〜30,000円になります。
自分の周りの寺社で人形やこけしの供養が行われているのかを確認するのは、非常に時間がかかり大変です。
この記事を執筆しているオコマリでは、700年以上の歴史を持つ群馬県にある富士浅間神社と提携し、人形やこけしの供養を実施しています。
オコマリで人形やこけしの供養をするには、「申し込み→配送→供養」のたった3つのステップだけ。
費用もダンボールの大きさ毎に決まっているため、ダンボールの中に何個人形やこけしを入れても定額です。また、ガラスケースの処分も受け付けています。
供養後には、「供養報告書」がちゃんと送られてくるので安心です。
人形やこけし以外にも、写真やアルバム、万年筆、神棚にも対応しており、全国どこからでもお申込みいただけます。
お問い合わせも無料で行っていますので、気になる方はHPをチェックしてみて下さい。
国際社会支援推進会が運営する「ワールドギフト」では、日本国内の多くの不用品を集め、発展途上国を中心に寄付する活動をしています。
海外の方からすると、こけしや日本人形などは美術品として高い価値を持ったものなので需要が多いのだそうです。
集められたこけしや人形は、ワールドギフトが提携している神社で供養してもらう事もでき、供養後に世界に送られていきます。
料金は、120サイズで2,400円、140サイズで2,900円、170サイズで3,400円です。
サイズとは「縦cm+横cm+高さcm」の3辺合計のことで、重さはいずれも30kgまでとされています。
料金には、宅配送料だけでなく途上国に物資を送る際の船賃など再利用にかかる全ての費用が含まれていますが、供養を希望する場合のみ、1,500円の追加料金が発生します。
送付先などの詳細はワールドギフトのホームページで確認してみてください。
供養とは少し違うニュアンスですが、こけしによっては骨董品として買い取ってもらえる場合があります。また、コレクションしている方もいますので、オークションで売れることもあります。
自分には不用なものでも、欲しい人には価値があるのできっと大切にしてもらえることでしょう。ただ、すべてのこけしが対象になるわけではありませんので、期待しすぎないようにしてください。
こけしだけを手放すのであれば、お寺や神社に持ち込むことも可能でしょうが、生前整理に伴う場合、他にも処分したり供養が必要な品物が多いと思いますので、専門業者に依頼することをお勧めします。
なぜなら、生前整理の専門業者は、思い入れのある品物の供養の手配まで可能ですし、もちろん処分大きな家具類の運び出しや処分も同時に行う事ができるのです。
こけしに限らず、思い入れのある品々や遺品など、そのまま処分するには心が痛むようなものについて、供養を行った上で処分してもらえます。
一般的な不用品回収業者とは違い、処分する人の気持ちに寄り添った対応をしてくれるので安心です。
また、専門業者ならではのノウハウを持っているので、エンディングノートの作成や形見分けのコツなど、生前整理に関するアドバイスなども受けることができます。
全国に生前整理業者は9,000社あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
ここでおすすめしたいのが相見積もりを取ることです。相見積もりとは、複数の業者に同じ条件で見積もりを取ってもらい、それを比較することです。
しかし、見積もりには生前整理業者の下見が必要になり、その下見には1時間ほどかかります。一般的に相見積もりは3社が適切と言われているので、3時間も下見に費やさなくてはなりません。
この相見積もりの問題を解決したのがオコマリです。この記事を執筆しているオコマリでは業界初の1回の下見で相見積もりが取れるサービスを提供しているので、通常3時間かかっていた下見がたった1時間で済みます。
また、登録されている生前整理業者は、オコマリのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
問い合わせや下見、見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
こけしの発祥から現在にいたるまでの歴史、こけしの由来についても記述してきました。こけしのように顔を持った置き物や人形は、心を持っているように感じられますね。
人間と同じように、今回ご紹介した供養の方法や寄付、サービスなどを活用してきちんとお別れできると、こけしも幸せな最期を迎えられるでしょう。
こけしや人形を手放すときの参考にしていただければと思います。
記事を読んでこけしなどの人形の供養に関してもっと知りたい!と思った方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。
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