デジタル遺品のパスワードが分からない時の解決法を紹介します
投稿日:2017年06月30日 更新日:2022年06月07日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
人が亡くなった場合、その人が生前所持していた持ち物は遺品となります。この遺品は遺族が遺品整理を行うことで必要なものを残し、不要な物は処分していきます。
これは遺品が実体のある物であれば遺品整理も行いやすいですが、現代では遺品が実体のある物ばかりとは限りません。
今は誰もがスマホを所持しています。パソコンを使用していることもあるでしょう。
こういった電子機器の中に残ったデータも、デジタル遺品と呼ばれる遺品となります。
そしてこのデジタル遺品は取り扱いが非常に難しい物でもあります。もしデジタル遺品が出てきた場合、どのような取り扱いをすればよいのでしょうか。
家族が亡くなった場合、残された遺族は非常に悲しみます。しかしそこで故人がメッセージなどを残しておくと、遺族の気持ちは少し救われるでしょう。
また遺品として、故人と撮影した多くの写真が出てくることもあります。こういった写真も遺族にとっては大切な想い出です。
しかしメッセージを残す手段として手紙がありますが、手紙は年月が経つと劣化していき、内容が読めなくなることがあります。火災などが発生すれば燃えてしまうこともあるでしょう。
写真も大量にあればそれだけ想い出もたくさん残すことができます。しかし量が増えれば増えるほど、遺族が保管する際の負担も大きくなってしまいます。
このように故人が遺族に何かを残すことは難しい部分もあるということです。
しかし現代では違います。今では誰もがスマホを持っています。スマホの所持率は2010年から常に右肩上がりで、パソコンも多少上下しますが高い水準を保っています。
そのためメッセージをスマホに保存しておくことで、劣化することなく残すことができます。
写真もどれだけ大量にあったとしても、スマホ1台に全て保存することができます。
このようにして残された遺品は「デジタル遺品」と呼ばれます。
遺品の残し方は時代と共に移り変わっているのです。
スマホなどの電子機器で残すデジタル遺品は、年月が経っても形を変えずに遺品を残すことができるため、今後も活用されていくことでしょう。
しかし一見便利そうなデジタル遺品にもデメリットは存在します。そのデメリットによって問題が発生してしまうこともあるのです。
デジタル遺品の最大のデメリットは、パスワードがわからないと開けない場合があるということです。
インターネット上の多くのサービスは、セキュリティを強化するためにパスワードによって本人しか開けないようになっています。
例えば最近増加しているネットバンクは、セキュリティが肝心なので、パスワードでのロックは必須です。しかし口座の持ち主が亡くなった場合にパスワードがわからないと、口座に振り込まれているお金をなかなか取り扱えません。
つまり数年が経過してから遺産が出てくることになり、これが原因で遺産をめぐってトラブルに発展する可能性も考えられます。
パスワードでのロックはインターネット上のサービスだけに限らず、スマホ自体にもかけられます。もしスマホに写真などのデジタル遺品が保存されている場合にパスワードがわからなければ、写真を見ることができないということです。
パスワードが無くては安心してサービスを利用できないため、必要不可欠な物です。しかしデジタル遺品の面から見ると、非常に厄介な存在なのです。
パスワードがわからないことでデジタル遺品を取り扱えないという問題に直面した場合、どのような方法を使えば解決できるのでしょうか。
デジタル遺品の問題を解決する方法を見てみましょう。
おそらく多くの人が思いつく方法として、予測できるパスワードを入力してみるという方法が挙げられます。
例えば4桁の数字であれば、故人本人や家族などの誕生日をパスワードとして設定していることがあります。またアルファベットを使う必要がある場合には、ペットの名前などもパスワードに使われやすいです。
こういった予測しやすいパスワードは、セキュリティの面から見れば推奨されるものではありませんが、どうしてもわからない場合には試してみてもよいでしょう。
しかしこの方法には注意点があります。パスワードの入力に何度も失敗してしまうと、不正アクセスから個人情報を守るためのシステムが機能してしまい、ログインできなくなる可能性があります。
こうなってしまうと二度とデジタル遺品を取り扱えなくなる可能性もあるのです。
人によっては、パスワードをどこかに一括保管している方もいらっしゃいます。
特に複数のパスワードを使い分けていた場合には、忘れないようにとメモしている可能性が高いのです。
故人が生前に使っていた日記や書類を探してみましょう。もしかしたらそこにパスワードが記載されているかもしれません。
また、スマートフォンを購入した人は、スマートフォンの箱の中や契約書にメモをしている可能性が高いです。
そのような書類も確認してみてください。
パスワードがわからないにもかかわらず入力してしまい、連続して失敗してしまうと、遺品を失うことになってしまうかもしれません。
そのためデジタル遺品のパスワードがわからない場合の解決方法として最も良い方法は、専門の業者に相談することです。
業者に依頼すれば、絶対とは言えないものの高い確率でデジタル遺品のパスワードを解除してくれる場合があります。
自分が亡くなってしまったあと、遺族がデジタル遺品で困ってしまうことを心配するのであれば、生前の内に家族などにパスワードを知らせておくことをおすすめします。
しかし、それによって家族もスマホを開けるようになってしまうので、エンディングノートを作成して、そこにパスワードを記しておき、亡くなった後で遺族に伝わるような形をとっても良いでしょう。
またスマホは自分だけのものなので、家族にも知られたくない情報が含まれていることもあるかと思います。
遺族の場合も知りたくない情報を見てしまうということがあるかもしれません。
こういったことを防ぐために、生前整理を行って、遺族に見られたくない情報などは消去しておいた方が良いでしょう。
最近多くなっているデジタル遺品の取り扱いについてみていきました。
パスワードでロックを掛けることで安全に使うことができるスマホですが、亡くなった後は遺族が非常に困るものでもあります。
そしてパスワードがわからないことでデジタル遺品を放置してしまうことも問題です。遺産が含まれている場合はトラブルの原因にもなりかねません。
そのためデジタル遺品に関しては遺品整理業者に相談をして、きちんと対処するようにしましょう。
またこういったことは遺族の負担にもなるため、生前整理としてデジタル遺品も整理し、パスワードは家族に伝わるようにしておくことも大切です。
デジタル遺品についてもっと知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
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