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投稿日:2017年04月21日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
人はいずれ亡くなるものです。その最期の時は、家族などに看取られて亡くなりたいと考える人がほとんどです。
しかし、今の日本では「孤独死」をする人が増えています。
誰からも気づかれることなく一人で最期を迎える悲しい人生の終わり方である孤独死はなぜ今増えているのでしょうか。
孤独死の定義やどういった状況で発生するのかという点から、孤独死で亡くなる人を減らす手立てを考えます。
また、万が一孤独死によって家族が亡くなってしまった場合に行うべき対処についても見てみましょう。
ニュースなどを見ていると目にすることが多い「孤独死」。
「孤独死」とは、誰にも看取られることなく、自宅でたった一人死を迎えることをいいます。
病気や急な体調悪化など原因は様々であり、その多くが死後数日経ってから発見に至っています。
場合によって「孤立死」や「独居死」という言葉が使われることもありますが、広義では同様のものとされています。
孤独死の定義を明確にすることは非常に困難です。法律的にも「孤独死」という分類は存在しません。
警察においての死因は「変死」とされる他、行政など公的な場では先述の「孤立死」と表現されることが多いようです。
病気などによる突然死や自殺も孤独死には含まれず、この場合も特に判別が難しくなります。また病院で入院中に死亡する高齢者も多く見受けられますが、これも孤独死とは判別されません。
孤独死によって亡くなる人が増えている原因は、子どもの数が減ったこと、生涯を未婚のまま生活する人が増えたことが挙げられます。
昔は1つの家庭において4人近くの子どもがいました。ところが、1家庭あたりの子どもの人数は年々減少しており、最近では1.5人を下回っているのが現状です。
たった1人の子どもが結婚すれば、両親は2人きりになり、やがてどちらかが亡くなることで1人となってしまうのです。
もし親が1人になった段階で子どもと一緒に暮らしたり、定期的に連絡を取り合ったりしていれば孤独死も防ぐことができるのでしょうが、今は親と定期的に連絡をとるという人も少なくなっているため、知らぬ間に亡くなっていたということが起きてしまうのです。
また、生涯未婚であれば年を重ねた時に世話をしてくれる子どもがいないため、やはり孤独死してしまうことが多くなるでしょう。
では、孤独死の定義は、高齢者が1人で亡くなることだけを指すのかというとそうではありません。
年齢に関係なく1人で誰からも気づかれることなく亡くなることも孤独死にあたります。
高齢化社会が進んでいるため、高齢者の孤独死が多い状態ですが、40代から50代の若年層の孤独死の割合は30%近くとなっており、危惧すべき状態なのです。
下記は、日本少額短期保険協会の「孤独死の現状レポート」を元に作成しており、母集団が440名の結果です。
[caption id="attachment_3896" align="aligncenter" width="843"] クリックして拡大[/caption]孤独死は高齢者だけでなく若年層でも起こりうることですが、どういった状況で発生するものなのでしょうか。
高齢者の場合は先ほど例に挙げたように、子どもが1人しかいないことや生涯未婚であることが原因で単身世帯となり、その結果として孤独死で生涯を閉じてしまう人が多くなりました。
一人暮らしをしている高齢者が病気を患ったり怪我を負ったりしてしまうと、誰の助けも呼ぶことができなくなってしまい、そのまま亡くなってしまいます。
しかし、例え持病などがなくても、孤独死は突然やってくることがあります。それがヒートショックです。
ヒートショックとは、温度の違いが大きくなる場合に血圧が変動してしまい、それが原因で心筋梗塞などを発症してしまうものです。
特に冬場は脱衣所と浴室の温度の差が大きくなってしまい、入浴をしようと浴室に入ることで心筋梗塞を発症して亡くなるという例が多く見られます。
その死亡者数の多さは、2011年の段階で約17,000人。同年の交通事故による死亡者数が4,611人であったため、交通事故による死亡者数の約4倍も多いことになります。
ヒートショックは高齢者の死因となりやすいものですが、もちろん高齢者でなくてもヒートショックで亡くなる可能性は十分にあります。
若年層が孤独死をする場合に多いのが糖尿病です。最近は食生活の乱れなどから糖尿病を発症する若者が増えています。
糖尿病もきちんと病院に通えば、普段通りの日常生活を送ることができます。しかし、自分の身体よりも仕事を優先してしまう人が多いのです。
仕事が忙しいことを理由に病院に行くことを怠り、病状はどんどんと悪化。最終的には仕事を休業せざるを得ない状態になってしまいます。
病院に行くことを怠るほど仕事に打ち込んでいた人の多くは、会社以外に交友関係を持っていません。つまり、休業することで交友関係が絶たれてしまうのです。
こうして1人になった状態で、糖尿病から命に係わるような病気を併発してしまい、孤独死をしてしまうという最期を迎えます。
男性は女性よりも交友関係が薄いと言われており、実際に孤独死での死亡者数でも男性の方が多いです。
日頃から交友関係をしっかり持っておくことが、特に男性には求められています。
孤独死は悲しい人生の最期であるため、できることであれば防ぐべきものです。しかし、上記の事件に巻き込まれる例など、防ぎようがない場合もあります。
もし、家族が孤独死で亡くなってしまった場合、特に事件によって若くして亡くなってしまった場合はショックが大きいものですが、絶対に行わなければならない対処があります。
孤独死という定義上、死後数日で発見されることはなく、数週間や数か月が経過してから発見されることがほとんどです。それほどの期間が経過してしまうと、遺体が腐敗してしまいます。
例えば、家族とめったに連絡を取ることがなく、ご近所付き合いもそれほどしない高齢者が亡くなった場合、遺体はどのように発見されるのかというと臭いで発見されます。
近所に住む人が異臭に気づいて通報することで孤独死が発見されます。
家の外にまで異臭が漏れ出すというと、かなり遺体の腐敗が進んでいることが考えられます。
人の身体には、血液や体液などが含まれているため、腐敗によってそれらが漏れ出して床などにしみこみます。
畳にしみこんだ場合は、畳の下にまで到達していることもあります。さらにフローリングにもしみこむことがあれば、家の基礎にまでしみこんでいることもあります。
また、家の外にまで放たれるほどの臭いは、もちろん家のあらゆるところに残ります。カーテンやソファなどの布製品から壁紙まで、家全体に臭いが付くといっても過言ではありません。
このように孤独死の現場は、それまで家主が日常生活を送っていたとは思えないほど荒れ果ててしまいます。
季節によっても左右され、冬場は室温が低下するので遺体の腐敗も抑えられますが、夏場は室温が高くなるため遺体の腐敗も早まり、さらに現場が荒れてしまいます。
これほど荒れた孤独死の現場は、まず元に戻さなければなりません。
理由は様々あります。現場をそのままにしていれば、臭いも発生し続けることになります。
そうなると近所の住民にも迷惑が掛かってしまうので、元に戻す必要があるでしょう。また、その家が賃貸である場合、元の状態に戻して返さなくてはいけません。
その後、その部屋を賃貸として貸し出すかは大家さんの判断ですが、元に戻して返すことは賃貸である以上は必要なことです。
孤独死の現場となった部屋を元の状態に戻す場合、一般的な清掃方法では対処しきれません。
前述したように血液や体液は畳の裏や家の基礎にまでしみこみます。たとえ畳やフローリングを張り替えたとしても、家の基礎に残ったものから臭いは発生し続けます。
これほど臭いが強いものを掃除用の洗剤などで洗っただけで落とすことは不可能です。
また、食肉が腐敗すると病原菌が発生しますが、これは人体にも同じことが言えます。普通に掃除をしただけでは病原菌を残してしまうことにもなりかねません。
そこで孤独死の現場を清掃する際に使われる方法が、特殊清掃というものです。
特殊清掃では、特殊な薬液を使用して臭いを根本から排除していきます。また、オゾンを発生する機器を使って、病原菌などを殺菌していき、安全な状態に戻していきます。
もちろんこれらの方法だけでは上辺だけが綺麗になり、家の奥にまでしみこんだものには対応できません。
そのため、壁紙を張り替えたり、フローリングを張り替えたりと、リフォーム工事によって綺麗にしていく場合もあります。
家族が孤独死をしてしまい現場が荒れてしまっている場合は特殊清掃を行わなければいけませんが、警察は遺体を運び出してはくれるものの、特殊清掃までは行ってくれません。また、葬儀社でも行ってくれることはないでしょう。
では、どのようにして特殊清掃を行えばよいのでしょうか。
特殊清掃を行う場合は、特殊清掃を専門的に取り扱っている清掃業者か、遺品整理業者に依頼をしましょう。
業者に依頼をするのが面倒だからと自力で行えるものではありません。そもそも、特殊な薬液やオゾンを発生する機器は手に入りませんし、リフォームが必要となった場合も自力で行うことは不可能でしょう。
また、遺体からは様々な病原菌が発生している可能性があるので、不用意に触れてしまうと感染の危険があります。
特殊清掃はただの清掃ではなく、専門知識を持っていなければ行うことができない清掃なのです。そのため、特殊清掃は業者に依頼をするようにしてください。
高齢化が進んでいる、単身世帯が増えて孤独死の割合が高まっているという背景から、遺品整理業者や特殊清掃業者の数が増えています。
利用者としては数多くある業者から良い業者を選ぶことができるためメリットのように感じられるかもしれませんが、デメリットもあります。数が増えればそれだけ悪徳業者が潜みやすくなるのです。
そのため、特殊清掃を依頼する場合には、利用者がしっかりとした目で見極めなければいけないのです。
特殊清掃に関連する資格として「事件現場特殊清掃士」というものがあります。
先ほどもご説明したように、特殊清掃を行うには専門的な知識が必要となります。
事件現場特殊清掃士の資格を取得しているということは、特殊清掃の際に必要となる知識を有しているという証明です。
特殊清掃業者がこの資格を取得しているのであれば、ホームページなどにしっかりと掲載されているはずですので、資格の有無を確認してみましょう。
事件現場特殊清掃士の資格を持っていなければ絶対に悪徳業者と言い切れるわけでもありません。
しかし、安全に業者を選びたいと考えるのであれば、判断材料の一つとして知っておいた方が良いでしょう。
特集清掃には壁紙やフローリングの張り替えなど、大がかりなリフォーム工事によって清掃を行う場合もあります。
大がかりなリフォームとなればリフォームの業者に依頼するしかありません。
ところが、特殊清掃におけるリフォームが必要となる現場は、非常に荒れており、とても人が近づきたいとは思えない状態になっていることも珍しくはありません。
そのため、一般的なリフォームの業者では対応してもらえないことも多くあるのです。そうなってしまうと、特殊清掃が進まないということにもなります。
そこで、リフォーム業者と提携している特殊清掃業者に依頼をすることをおすすめします。
特集清掃業者がリフォーム業者と提携していれば、特殊清掃の過程においてリフォームが必要となった場合でもすぐに対応してもらえます。
もちろん、特殊清掃業者と提携しているのですから、リフォームを断られるということもありませんし、利用者が自らリフォーム業者を探すという手間もありません。
特殊清掃にはリフォームが絶対に必要となるわけではありませんが、万が一の場合に備えて、予めリフォーム業者と提携している業者を探すとスムーズに進みます。
特殊清掃が必要になった場合、悪臭や害虫により周辺住民の方に迷惑を掛けてしまうので「緊急でとにかく早く対処して欲しい!」という要望が多いと思います。
しかし、いくら緊急とはいえ、焦って業者を選んで悪質な業者に依頼してしまっては意味がありません。
では、なるべく時間を掛けずに安心できる業者を選ぶためにはどうすれば良いのでしょうか?
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今回は孤独死の定義や原因、孤独死が起きた場合に必要となる対処についてみていきました。
孤独死とは高齢者だけに起きるものではなく、若者や40代の若年層にも起こりうるものです。単独世帯の増加や生活習慣病の増加など、孤独死が増えている原因は数多くあります。
孤独死が増えている時代ではありますが、家族は近所の住民が定期的に接することで、高齢者の孤独死は防ぐことができます。また、生活習慣病は病院で治療をすることで命を落とす危険性を軽減できます。
ヒートショックによる孤独死も増えていますが、最近では各メーカーから浴室暖房や冷えにくい床などヒートショック対策の商品が販売されているので、それを利用することで防ぐことができるでしょう。
こういった小さなことを少しずつ行っていくだけで、孤独死の数は減らすことができるのではないでしょうか。
しかし、それでも孤独死をしてしまう人はいるでしょう。もし孤独死によってご家族などを亡くした場合、特殊清掃によって家を元の状態に戻す必要があります。
特殊清掃はしっかりとした業者を選択することで、スムーズに作業を進めてもらえることにも繋がります。
そして、きちんとした業者を選んで、しっかりとした特殊清掃によって現場をきれいに戻してあげることは、孤独死という悲しい最期を迎えてしまった故人に対して、遺族が最後にしてあげられる唯一のことではないでしょうか。
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