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投稿日:2017年04月22日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
「終活」という言葉がすっかり定着した昨今、「生前整理」や「遺品整理」という言葉もよく聞きますよね。
しかしながらこれらには「高齢者や自分の余命を知った人が実践すること」という漠然としたイメージがありませんか?
ところが高齢者の一歩手前である世代に今じわじわと広がりつつあるのが「老前整理」という考え方です。
読んで字のごとく老いる前に身の回りの整理を実践するということなのですが、なぜ今老前整理が必要とされているのでしょうか?
「老前整理とはそもそもどういうことなのか?」「老前整理の実践方法は?」などについて今回はご紹介します。
老前整理はもともとインテリアコーディネーターの坂岡洋子さんという女性が提唱した考え方であり、老前整理という言葉自体も商標登録されています。
そもそもはインテリアコーディネーターの仕事の一環で介護現場に行かれたことがきっかけだったそうです。
高齢者の方の自宅・部屋というのは大量のモノにあふれていて身動きが取れないような状態、加えて足元の古新聞やコード類など高齢者にとっては危険なモノばかりで介護以前の問題を目の当たりにされたそうです。さらにその方が亡くなった場合は大量のモノの処分が残された家族にとって大変な負担になります。
こうした現状から高齢になる前の体力があって元気なうちに実践する片付けの必要性を強く感じ、「老前整理」という言葉や考え方、実践方法が生まれたのです。
老前整理をひとことでいうと「自分が快適に生きていくための整理」です。
「気力や体力があるうちに自分にとっての快適な暮らし方に必要なモノを見極め整理していく作業です」 と聞くと断捨離を思い浮かべる人も多いと思いますが、根本的な考え方は似ています。
どちらも自分にとって本当に必要なモノを見つめ直す作業であり、モノを片付けながら気持ちも変わっていくというところは共通した利点ではないでしょうか。
坂岡さんによると老前整理を実践し始めるのは40代後半がいいということです。
家族がいる人の場合は40代後半になると子供たちが家を出て一人暮らしを始める頃であり、家族の形に変化が生じる時期です。
子供の独立を機に夫婦の今後のあり方や家のリフォームなどが話題にのぼることは珍しくありません。
そうした機会にあわせて老前整理を実践し始めるというのもいいのではないでしょうか?
シングルの人の場合は引っ越しなどの機会に実践し始めるといいかもしれません。
ひとりだといつでもできると思いますが、そう思っていると実際にはなかなか実践に移せないものです。
引っ越しの予定がない時はなにかの記念日や古典的ですが年末に実践し始めるなど、なにかしらきっかけを作って老前整理を実践し始めてみましょう。
最近ではゴミ屋敷や孤独死のニュースも珍しいことではなくなりました。こうした事例を考えると快適な人生を送るための老前整理の実践は、そのまま老年期の生き方につながるので、万が一自分に不意の死が訪れた時に周囲の負担を少しは軽くする作用もあります。
老前整理と間違えやすい言葉に生前整理、遺品整理があります。
それぞれの違いを理解しておきましょう。いつ誰が誰のために実践する作業なのか?というところが違いを見極めるポイントです。
老前整理とは老いる前に自分が自分のために実践する整理です。
今後の人生を見据えた上で必要なモノと処分するものを選別し快適な生活を送れる環境を作り出すとともに、今後の生き方を考えることでモノとこころの両方を整理することです。
生前整理とは死ぬ前に自分が残される家族のために実践する整理です。
生きているうちに所有品や資産などの行き先を決めることともいえます。財産などは目録を作った上で生前贈与や遺言状を作成し死後にトラブルを招かないようにします。
モノは譲るか売るか処分します。急ぐ必要はありませんので専門家や業者も利用しながら取り組みましょう。
遺品整理とは故人が残した品を家族などが整理・処分することです。
家族が同居をしていた場合はまだいいのですが、故人が一人暮らしをしていて部屋がモノであふれていた場合や孤独死をした場合などは特殊清掃業者に作業を頼まなければならないケースもあります。
老前整理の要は気力・体力・判断力といわれています。
老前整理をやる気にならなければそもそも実践し始められませんし、やる気だけあっても体力がなければ作業を実践することができませんよね。
そしてモノを残すか処分するかの判断力、これが一番のポイントともいえます。
ただでさえ誰でも年を取ると脳の機能が低下し判断力は鈍るものです。その中でいるいらない残す売る処分するなどを判断しながら片付けを実践するというのはとても大変なことです。
キレイ好きだった実家の母親が年を取ってからまったくモノを片付けなくなって家中が散らかっている、などという話をよく聞きませんか?
判断力があるうちにある程度の整理をしておこう、という老前整理の考え方はとても理にかなったことです。できるうちにする、これこそが老前整理です。
実際に老前整理を実践した人のブログなどを拝見すると50歳くらいで取りかかった人が多いように感じます。
これはちょうど定年退職まで10年ということで、それまで漠然としていた定年後(老後)の生活を身近に感じるようになるからでしょうか。
老前整理を実践する前にまず大切なのは夫婦(家族)で一緒に取り組めるかどうかということです。
老前整理の作業自体はそれぞれが行うにしても家の中には共有のモノが案外多いものです。それをどちらか一方の意見だけで処分してしまうと後々のいさかいの原因となりかねません。
普段の掃除などでも使っていないから捨てたら実は大切にしているモノだった・・・という経験は皆さんもお持ちのはず。個人のモノはいいとしても共有のモノをどうするかはよく話し合って決めましょう。
家中にあるモノを書き出します、とはいえ一度にはとても無理なので場所ごとに進めていくと効率的です。
玄関のリスト作りの日、台所のリスト作りの日など一か所ずつ攻略していきましょう。
例えば「玄関なら誰の靴が何足あるか」、「台所なら皿や丼、鍋からお箸の本数」、「リビングならCDやDVDの枚数や本の冊数」、「洋服なら春夏物、秋冬物のシャツやパンツの枚数」などのように、場所ごとにすることで自分が何をどれだけ所有しているかを知っておくことができます。
こうすることで、必要なモノがはっきりとわかるようになりますし、次回の買い過ぎ防止にも役立ちます。
次に「この場所の片付けはいつまでに終わらせる」という風に具体的な実践日時を決めましょう。
「いつでもできるはいつまでもしない」になりがちです。1週間単位でもいいので無理のない範囲でスケジュールを立てるといいです。
子供の時のように老前整理の計画表を作って貼って置く、など楽しんで作業を進める工夫も必要です。
モノの仕分けをする時、大切なのは黒か白か的な決め方はしないことです。
「今は使っていないけど、将来使うかもしれない」「使ってないけど、思い入れがあって捨てたくない」といったものは、まずは保留にして時間を置いてから判断するのも一つの手です。とにかく捨てられるものから捨てていくようにしましょう。
老前整理は人生で一回きりではありません。実践する機会は何回もありますし、その時々で最善の判断をしていけばいいのです。
老前整理の提唱者である坂岡さんはモノの処分に迷った時は5W1Hを使って考えるといいとしています。
モノと自分との関係を客観的に見るにはとてもいい方法ですね。老前整理を実践してみて迷った時にはお試し下さい。
どうしても自分では判断がつけられない時には整理収納アドバイザーや生前整理アドバイザーなどのプロの手を借りるという方法もあります。
多少費用はかかりますがプロの目線で見てもらったうえで老前整理を実践するとやはり仕上がりに納得できることでしょう。
さて老前整理を実践したら当然のことながらかなり大量の不用品が出ます。この大量のモノをどうやって処分するかが悩ましいところですね。
まずは不用品を売るものとゴミとして処分するものに分けましょう。
不用品はリサイクルショップに持ち込んだりインターネットを利用して売ることができます。
ただしどんなに元が高価なものであってもよほどの価値のあるモノなどでない限りはそれほど高い値はつきません。
それでも捨てるよりは必要とする人が使ってくれる方がいいですし、エコの観点からもいいですよね。
ゴミとして処分する場合はキチンと分別する必要があります。お住まいの地域によって分別の方法は異なりますので、よく確認したうえでゴミに出しましょう。
自分で処分をするにはあまりにモノが多すぎたり時間が取れなかったり家具などの大きなモノがたくさんある場合は、業者にお任せするという方法もあります。
このような時に依頼するのが「生前整理・遺品整理業者」です。不用品業者でも良いのですが、生前整理・遺品整理業者の方が老前整理後の生前整理や遺品整理にも詳しいので、老前整理の後の相談にも乗ってくれます。
希望の日時に来てもらえますし、大型の家具の搬出から家電や不用品までを1度で回収してくれるので、面倒なゴミの分別や家具を運ぶなどの力仕事をする必要は一切ありません。
生前整理・遺品整理業者の中には「買い取り」を行っているところもあります。まだ使えそうなものであれば買い取ってもらえるので費用の面でも助かりますね。
生前整理・遺品整理業者の中には、貴金属を盗んだり回収したモノをを不法に投棄したり高額な料金を請求するなどのいわゆる悪徳業者も存在します。
悪徳業者ときちんとした業者を見極めるポイントとしては、下記のようなポイントがあります。
特に信頼の確保という点ではスタッフの顔写真をHP上に公開していたり、作業の様子を撮影するなどの様子から判断することができます。
今はインターネットで調べることもできるので、実際にその業者を利用した人たちの口コミを調べてみるのもいいでしょう。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
部屋の間取り別で料金が決まっているため、明瞭会計で安心です。
例えば、1K・1Rはたったの79,800円(税込)という価格設定となっており、現場の部屋の物量が少なければさらに減額させていただいております。
また、登録されている生前整理業者は、オコマリのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
現地でのお見積りなしでも作業が可能ですので、急いでいる方にもオススメです。
問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
老前整理の意味や実践方法、業者の選び方などをご理解いただけたでしょうか?
誰もが必ず年を取り老いていきます。実際に年を取ってからでは身体もきつくなるしモノへの執着が若い頃とは違ってきます。
40代後半頃のまだ体力・気力・判断力のあるうちにモノの老前整理を実践し始めましょう。老いる自分を考えながら作業するということは今後の生き方を見つめる作業でもあります。
若いうちからモノとこころの整理を始めておけば、本当に老いた時に安全で安心な生活が送れることでしょう。あなたも老前整理を実践しませんか?
記事を読んで、生前整理についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
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