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投稿日:2017年05月17日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
核家族化が進み、高齢化が急速に進みつつあるなか、独居の高齢者の割合はどんどん増加の一途をたどっています。
近年では、一人暮らしの高齢者が誰にも看取られず一人でなくなるという「孤独死」がよくニュースでも話題となっていますよね。
親族・家族が同居しているか、近くに住んでいてたびたび顔を合わせる場合、孤独死の確率は低いです。しかし様々な理由から親族・家族と疎遠になっている高齢者も少なくはありません。
もし、自分の家族や身内に孤独死が起こったら場合どのように対処しなければいけないのでしょうか?
またどうして孤独死が増加しているのでしょうか?孤独死の現状とご遺体の発見、そしてその後の対応について詳しくご説明いたします。
身内に孤独死が起きた、という状況はあまり考えたくないものです。しかしながら、現状では高齢者世帯の約60%以上が一人暮らし、もしくは高齢者の夫婦のみになるというデータが出ています。
つまり、高齢者の半数以上の方ではいつでも孤独死の可能性があるということです。万が一身内に孤独死が起きてしまった場合、どのように対処してゆくのでしょうか。
とくに身内に孤独死が起きた場合には、とてもショッキングで、残された家族にとっては後悔が残り、身の引き裂かれるような思いがすることでしょう。
普通に身内が亡くなる場合と、孤独死でなくなる場合には遺族が取らなければいけない手続きが異なります。悲しみの中、いったいどのように対応しなければいけないのでしょうか?
借家や持ち家に一人暮らしをしていた場合には、郵便物などが貯まっていることを不審に感じた近隣住民が警察に通報することがほとんどです。
借家や持ち家の住人の場合は、アパート・マンション暮らしの高齢者よりも地域社会・住民とのつながりが強いため、ご遺体が発見されるのも比較的早いようです。
一方で、アパートやマンションに一人で住んでいた場合には多くの場合ご遺体から異臭や虫の異常発生などに気づいた近隣住民が大家や警察に通報するというケースが多いようです。
住宅管理会社や、保証人、警察の立ち合いの元お部屋に入りご遺体を確認します。ご遺体の臭いで気づかれて、発見に至った場合にはご遺体の状態はかなり悲惨なものである可能性があります。
孤独死として、一人でなくなっている状態で発見された場合、「事故」として判断され「現場検証」が行われます。ここで警察が調査することは事件性の有無です。
病院や自宅で看取られながら亡くなった時とは少し異なり、貴重品(通帳・印鑑・金品など)はいったん警察が没収します。事件性がなければ後で変換されますので、ご安心ください。
現場検証ののち、検死が行われます。ご遺体の状態によってご本人確認が難しい時には、ご遺体はDNA鑑定に回されることになります。
DNA鑑定は通常高額なものですが、孤独死のご遺体の鑑定の場合には、その費用は公費として処理される場合が多いようです(自治体によって異なる場合がありますので、ご確認ください)。
ご遺体が発見された後、次に親族、連帯保証人など本人と近しい人に警察からご遺体発見の連絡が入ります。
現場検証の時に行われた家宅捜索で得た情報に基づいて、ご本人の親族が調べられます。血縁関係の順で連絡がされます。
つまり、親子、兄弟、親戚の順に連絡が取られることになります。ご遺体発見から連絡までの時間はそれほど長くはかかりません。
連絡がきたら、とてもつらい作業にはなりますが、本当にその人物が親類・家族であるか遺体の確認をする必要があります。
悲しいことに、孤独死をした遺族の三割がご遺体の受け取りを拒否されることも少なくないようです。
孤独死をなさった方は死後数か月たってから発見されることもあります。ご家族による本人確認が不可能なほどご遺体の痛みが進んでいた場合にはDNA鑑定がなされます。
DNA鑑定の結果が出るまでには時間がかかりますので、警察からの連絡がはいるまで自宅で待機することとなります。
鑑定中のご遺体の保管ですが更なる状態の悪化を防ぐために冷蔵庫にて保管する必要があります。その際保管料が別途かかる場合があります。
ご遺体の身元が確認されると、警察が保管していたご本人の貴重品などがご遺族に変換されます。事件性の有無もここで知らされることとなります。
ここでは生前住んでいたお部屋の状況(汚れやにおいなど)も知らされます。遺体の保管場所や葬儀社、賃貸物件の管理会社などの情報がここで得られるので、次の手続きに移ることができます。
遺体を確認した後には、葬儀の手配をします。孤独死の場合には、葬儀を請け負ってくれる会社を自分で手配しなければいけません。
葬儀会社に問い合わせるか、インターネットなどで検索して葬儀の手配をしましょう。葬儀社ではあらゆるケースに対応してくれるようですので安心して任せられます。
孤独死の場合には大きな葬儀を控える遺族も多く、近年では、直葬といって葬儀をせずに火葬のみで済ませる簡単なお見送りの仕方もあります。
もっとも簡単で安価なお弔いの方法は住民票があるところで火葬することでしょう。
葬儀の際には自治体からの扶助がある場合がありますので行政サービスに尋ねてみることをお勧めいたします。
葬儀の手続きと並行して手配しなければいけないのはお部屋の清掃と片づけです。最も大変な作業は清掃になります。
死後数日でご遺体が発見された場合は特に問題はありません。ご遺体が警察・葬儀会社によって運び出されたあと、ご遺族が片づけに入ることがおおいようです。
しかし孤独死では、死後何か月も放置されている場合もあります。その場合、遺体から出る体液によるシミ、汚れ、悪臭など通常の清掃では追いつかないケースが多くあります。
その場合には特殊清掃を手配します。借家やアパート・マンションに住んでいた場合、不動産管理会社と相談しながら明け渡し日と現状回復の程度を話し合いましょう。
お部屋の状態によって清掃会社を手配する必要があります。
特殊清掃とは通常の清掃会社とことなり、孤独死などがあったお部屋の汚れをきれいにし、ご遺体から出たシミやにおい、ハエなどの害虫駆除、お部屋の原状回復までをサポートしてくれる業者のことです。
こちらも、インターネット等で検索ができるほか、大家さんや不動産管理会社から紹介してもらえる可能性もあります。
特殊清掃が必要になった場合、悪臭や害虫により周辺住民の方に迷惑を掛けてしまうので「緊急でとにかく早く対処して欲しい!」という要望が多いと思います。
しかし、いくら緊急とはいえ、焦って業者を選んで悪質な業者に依頼してしまっては意味がありません。
では、なるべく時間を掛けずに安心できる業者を選ぶためにはどうすれば良いのでしょうか?
この記事を執筆しているオコマリでは、依頼者さまに最適な特殊清掃業者を紹介するサービスを提供しています。
オコマリに登録されている特殊清掃業者は、オコマリのスタッフが一社一社面談して厳選しているので安心です。
さらに、オコマリで依頼すれば、24時間以内に対応可能な業者を紹介してくれるのと同時に、お見積もり金額以上の追加請求がないのも安心できるポイントです。
問い合わせや下見、見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
お部屋の片づけと並行して、ご遺族は遺品の整理をする必要があります。
孤独死をされたご本人の遺産や遺言、残しておきたい物品と処分するものなど整理する必要があります。
家具家電などもここで整理します。発見まで日が浅かった場合には、ご家族のみで処理することができますが、孤独死をした後の現場に立ち入ることが難しい場合には遺品整理の業者を雇うことも一つの手です。
遺品整理業者の中には、特殊清掃も兼ねてサポートしてくれる専門業者もありますので探してみましょう。
遺品整理業者のスタッフは普通の清掃業者とことなり、ご遺族・ご本人を尊重しながら遺品を丁寧に梱包仕分けしてくれます。
意思を尊重して丁寧に作業が進められます。汚れやにおいの気になるお部屋で作業する必要がないので、精神的にも楽に最後のお見送りができます。
ただ、遺品整理業者は悪質な業者や不当に高額請求してくる所が一部あります。しっかりと事前に調べて相見積もりすることが大切になってきます。
遺体が片付けられた後の孤独死した部屋では、特殊清掃と遺品整理が必要だとお伝えしました。
それでは、この特殊清掃と遺品整理にはどれくらいの費用が掛かるものなのでしょうか?
特殊清掃の料金相場は下記のとおりです。
項目 | 費用 |
床上の特殊清掃 | 35,000円〜 |
浴室清掃 | 55,000円〜 |
消臭剤や除菌剤の散布 | 12,000円〜 |
畳の撤去 | 4,000円〜 |
オゾン脱臭/消臭 | 35,000円〜 |
特殊清掃の場合には、どこまで原状回復のための清掃を必要とするかが料金に大きく響いてきます。
床の上で亡くなっていて、体液や血液が床に染み込んでいれば床を取り替える必要がありますし、もし床の下の基礎まで到達していれば基礎も除菌消臭を行う必要があります。
また、浴槽で亡くなっていた場合には、浴槽自体を交換する必要があれば浴槽代金も支払う必要があります。
賃貸の場合には、賃貸のオーナーとコミュニケーションを取って、どこまでやるべきなのか?をしっかり話し合うようにしましょう。
遺品整理の料金相場の場合には、間取りによって決まってくるのが一般的です。
下記は間取り別の遺品整理の料金相場になりますが、幅があるのは物が部屋にどれくらいあるかで料金が変動するからです。
部屋に物が沢山あれば費用が増え、少なければ費用は減ります。
遺体があった部屋のものは殆ど処分することにはなると思いますが、他の部屋のものは、臭いが付いていなければ売れたり、自分たちで片付けたりできます。
できる限り自分たちで遺品整理をすることが、業者に遺品整理を依頼する料金を減らす有効な方法です。
部屋の大きさ | 料金相場 |
1K・1R | 35,000円〜130,000円 |
1DK | 35,000円〜150,000円 |
1LDK・2DK | 60,000円〜280,000円 |
2LDK・3DK | 90,000円〜450,000円 |
3LDK・4DK | 150,000円〜700,000円 |
4LDK・5DK・それ以上 | 170,000円〜850,000円 |
孤独死はシニア世代で多く起こるとされています。孤独死をまねくおもな原因としては以下のようなものがあります。
自殺以外は、高齢者であればよくある死因の一つです。高齢者の一人暮らし世帯であればだれでも孤独死が起きる可能性があるといっても過言ではないでしょう。また、孤独死が起こる背景には以下のようなものがあります。
昔の生活体系とは大きく異なった現代、核家族化が急速に進みました。昭和であれば普通であった二世帯・三世帯同居という住まいのあり方は一変し、一家族一世帯が圧倒的に多くなっています。
また、経済の発展とともに人々は住まいを都市に移し、親世代は親世帯のみで暮らし子供世代は都会で暮らすという風景がほとんどです。
こういった世帯では、子供世代が独立した後には親世代は夫婦二人だけで暮らし、そのうちパートナーを失います。
また、離婚した場合には、家族間でのいざこざのせいで親子の縁が薄く、老後の世話をしてもらえないという場合もあります。
時代の変化に伴ってアパート暮らし、マンション暮らしをする世帯が増加しました。
若いうちは周りからの干渉がなく楽に過ごせると人気ですが、一人暮らしをする高齢者世帯にとって地域コミュニティから孤立するマンション暮らしはいつでも孤独死の危険をはらんでいます。
お互いに干渉しないという住まいの変化が、孤独死を増加させている一つの原因なのです。
さらに、バブルが崩壊したことにより、日本の経済状況は悪化の一途をたどっています。リストラ、倒産が増加し失業率の上昇が問題となっています。
経済的な理由が原因で離婚し、一人暮らしをせざるを得なくなった男性では孤独死が多く起こります。
高齢者の約60%が一人暮らし、もしくは夫婦のみの世帯になるというデータが出ていますが、もちろん孤独死をしない人々もたくさんいます。
つまり、孤独死を招きやすい人とそうでない人がいるということです。身内に孤独死が起こることを防ぐためにも、孤独死が起こりやすい人、起こりにくい人の特徴を抑えておくことが重要です。
孤独死をしない人は、ずばり「他人とのつながりが深い人」です。孤独死という名のとおり、日常生活で孤独ではない人は孤独死の確率が低くなります。
女性に孤独死が少ない理由は女性は社交性が高いからだといわれています。パートナーがいなくなっても、友人を作り社会や地域コミュニティとのかかわりを絶やさないことは重要です。
子供世帯と別居して、一人暮らしをする人でも、頻繁に子供との連絡を取っている人は孤独死をする可能性が低いのです。
持病をもったり一人暮らしが大変になったら地域の介護サービスを活用することも孤独死を防ぐ方法の一つです。地域に自分の存在を印象付けておくことで、孤独死の確率はぐっと下がります。
孤独死をしやすい人は以下のような人が多いといわれています。
男性において孤独死の確率が高い理由は、やはり「孤立化」です。
地域や家族・親類から孤立していると誰にも気にかけてもらえず、万が一の出来事があっても気づいてもらうことができません。
また、現在のシニア世代の男性では、景気の良いころバリバリ仕事をしていた世代で仕事=人生の人が多いといいます。
仕事場での地位が退職後も続くと思っていた人にとって、地域とのかかわりを持つことは大変なことでしょう。
高いプライドだけが残り、家族や近所の人たちからも煙たがられ、やがて疎遠になるというケースも少なくありません。
また、貧困世帯で一人暮らしをしている人にも孤独死は多く起こります。持病があってもなかなか医療・介護サービスが受けられない、そして発作などが起きて孤独死になるというパターンがあります。
また、貧困世帯では孤独感や絶望からアルコールの摂取量が多くなるなど悪循環に陥った結果孤独死をしているという場合もあるそうです。
孤独死を未然に防ぐためには、まず、「孤独」にならないこと。一人暮らしをしていても、積極的に地域社会、家族とのかかわりを持つことが大切になってきます。
同居する必要はありません。近年では遠方に暮らす家族の安否を確認できる便利なアプリケーションやツールがたくさんあります。積極的に連絡を取り合い、万が一の事態を避けたいものですね。
誰にも看取られず一人で最後を迎える「孤独死」が近年増加しています。一人暮らしの高齢者世帯が増加しているため、身内に孤独死が起こる可能性はどんどん高まっています。
身内に孤独死が起こった場合には、ご遺体の発見後、状況に応じて特殊清掃業者や遺品整理業者を手配する必要があります。
悲しい出来事をできるだけスムーズに対処するため、あらかじめ情報を集めておく必要があるでしょう。また、孤独死を防ぐためにも地域社会とのかかわりを絶やさないように努力する必要があります。
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