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投稿日:2017年05月06日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
皆さんは「循環型社会」という言葉を聞いたことがありますか?少し前まで日本は大量生産・大量消費・大量廃棄の国でした。
しかしながら地球温暖化の影響や年々増え続けるゴミの不法投棄などもあり、国は2000年に循環型社会形成推進法を制定、環境と経済が両立する社会を目指しています。
そのような経緯もあり私たちの生活の中にもリサイクルの意識が定着しつつあります。
特に最近は終活の広がりとともに不要品のリユースや不用品のリサイクルが以前と比べて活発に行われるようになっています。
今回は不要品・不用品の処分をどうしたらいいか考えている皆さんに、不要品・不用品のリサイクルや買取、買取業者を選ぶ際のポイントなどをご紹介します。
身の周りの整理などで大量のものが出た場合、買取や処分をしてくれる業者を探そうとインターネットで検索すると不要品と不用品のそれぞれでヒットします。
とても紛らわしい言葉ですがどのように使い分けるのでしょうか?どちらも同じ読み方をする「ふようひん」ですが、意味するところはまったく違います。
不要品とは使わなくなったいらないものです。品質や性能に問題はなく中古品としてそのまま再使用(リユース)が可能なもののことです。
一方、不用品とは使えなくなったいらないものです。つまりは壊れているもののことでジャンク品とも呼ばれます。
修理をしたり、分解して使えるところだけを取り出したり、まったく別の製品に利用して再生利用(リサイクル)をします。
ただしこの使い分けの境界は非常にあいまいです。
中古品の販売などは本来不要品のリユースショップなのですが、多くはリサイクルショップとして認識されています。
よく広告で見かける不用品の高価買取という時は買取対象商品が不要品であることが多いので、持ち込む前に確認が必要です。
一般的には使わないもの=不用品として認識されていますので、今回の記事中では不要品と不用品をあわせて「不用品」で統一しています。
片付け後や新しいものを購入した際に出た不用品をリサイクルや買取に出した経験は皆さんもありますよね。
しかし、一度に大量の不用品をリサイクルや買取に出す機会は人生の中でそう何回もあるものではありません。
大量の不用品が出ると聞いてすぐに思い浮かぶのは引越しの時ですが、実は終活の時も引越しと同じくらいかそれ以上の不用品が出るものです。
終活の中で整理がつく作業をするタイミングは3回あります。いずれの時も大量の不用品が出ますがその後のものの処分をどうするか、ということが皆さんの一番悩むところです。
リサイクルに出すもの、買取に出すもの、残すもの、などを仕分けながら効率よく作業を進めましょう。
最近流行りの断捨離。不用なものを捨てて、必要なものだけに囲まれたシンプルな生活をするための片付けです。
家に溜まったものを本格的に断捨離しようとすると、大量の不用品が出てきます。
リサイクルできそうな不用品はリサイクルしつつも、あまり売れることにはこだわらずに、しっかりと処分することが重要です。
40代後半から50代で取りかかる整理を老前整理といいます。老いる前の気力・体力のあるうちに老後の生活を見据えて快適な生活環境を作り出す作業です。
ライフスタイルの見直しとともに、それまで使用していた家具や家電製品などの買い替えをする人も多く大型の不用品も出ます。買取で現金化したりリサイクルに出したり、ゴミは処分します。
自分が亡くなる前に残される家族のためにする整理が生前整理です。生前贈与や遺言状を作成し、自分の死後に家族間でトラブルが起こらないように準備します。
不用品は譲りたい相手を遺言状やエンディングノートなどに明記しておくことが大切です。買取業者を利用して現金化することもできます。
売るか譲るか以外の不用品はそのままにしておくと家族の負担となりますので、少しずつ処分をしていきましょう。
終活の中でおそらくいちばん大量の不用品が出るのが遺品整理です。言うまでもなく亡くなった家族や親族のものの整理のことですが、故人の生活環境により整理しなければならないものの量はずいぶん違います。
たとえば賃貸物件に住んでいた人と一軒家に住んでいた人では残された量が何倍も違いますよね。
また遺品の不用品が形見分けや相続の対象になることもあり、遺族間でトラブルを招かないように慎重に作業を進めることが大切です。
さらに最近では一人暮らしの孤独死も増えており、亡くなった状況によっては特殊清掃が必要なこともあります。
そのような場合は遺品整理の作業も早急に行わねばならず、業者などに依頼して買取・清掃などの作業を迅速に行います。
いずれにしても遺品整理は不用品がかなり大量に出ることや、買取では専門家の知識が必要な場面もあり、家族だけでは手に余ることも多いのが現状です。
不用品については、リサイクル(つまり売る)以外にも、譲る、処分するという対処方法があると思います。
「リサイクルできるならリサイクルしてお金にしたい!」という思いもあるでしょうが、リサイクルできるものはどうしても限られてきます。
リサイクルできなかったものをどうするのか?という点もここでは学んでいきましょう。
不用品が高価なものや価値があると考えられるもの(貴金属や書画・骨董など)の場合は、その分野の専門の買取業者を利用しましょう。
通常の不用品はリサイクルショップや買取業者に売ります。最近では引越し業者や生前/遺品整理業者なども買取をしています。
家電のリサイクルについては、製造年度から5年以内が一つの基準です。
それ以上古いものは何か特別な価値が付いていないのであれば、リサイクルすることは難しいと考えておきましょう。
不用品の中でも多い衣類の場合には、基本的にはリサイクルは難しいと考えておいて下さい。ただ、ブランド品だったり、新品同様であればリサイクルできる可能性もあります。
それほど価値が高くはないけれど使って欲しい人がいる場合、もしくは使いたいという人がいる場合は譲ります。金銭のやり取りこそ発生しませんがこれも立派なリサイクルですよね。
譲る相手は家族や親族友人などの他、公共性の高い学校や図書館などに寄贈することもできます。
ただしものを寄贈する時には必ず事前に先方の都合を確認しておくことが大事です。一方的にものを送りつけるようなことはやめましょう。
インターネットで調べると寄贈を募って海外に送る活動をしている企業や団体なども出ていますので連絡をしてみるのもいいでしょう。
最終的に残った不用品はゴミとして処分します。
通常の家庭ゴミとしてきちんと分別してから出し、粗大ゴミの場合は自治体のルールに従って処分します。
衣類やタンスのような通常の不用品であれば問題ないですが、処分するにあたって注意すべき不用品も存在します。
不用品の中でも大型家電の処分は業者に依頼することが多いと思いますが、いくつか気をつけたいことがあります。
家電の中には家電リサイクル法に従って処分しなければいけないものがあります。家電リサイクル法の対象家電とは冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・乾燥機・エアコン・テレビです。
業者がこれらの家電を引き取る際には、家電リサイクル券を依頼者に渡さなければいけません。またリサイクルをするためには通常2,000~5,000円ほどのリサイクル料金がかかります。
正しくリサイクルを行っている業者は家電リサイクル券を依頼者に渡し、リサイクル料金(通常これに運搬料金が加算される)をほかの料金とまとめずに請求します。
これらに該当しない業者の場合、家電の適正なリサイクルを行わずに不法投棄などを行っている可能性も考えられます。
不法投棄は業者だけではなく依頼者も法的な責任が発生する可能性もありますので、業者選びは慎重にしたいところです。
上記の家電を除く家電には小型家電リサイクル法が適用されます。処分に当たってリサイクル券は必要ありません。各市町村の回収品目や回収方法に従って処分します。
はじめに気をつけたいのが中古品の売買には「古物商」の許可が必要だということです。
各市町村の公安委員会が古物商の許可のある業者(個人)の一覧を公表していますので、許可を取っている業者かどうかを確認して下さい。
ひとくちに買取業者といってもその業態はさまざまです。代表的なのは扱う商品数が多いリサイクルショップですが、買取してもらいたい商品の数や商品の価値などによって買取先を上手に選ばないと思わぬトラブルの原因にもなりかねません。
それでは、ここからは不用品をリサイクルしてくれる業者をご紹介したいと思います。
ある特定の分野に特化した買取専門店です。貴金属から趣味の世界まで専門店があります。
ダイヤモンド専門、ブランド品専門、古書専門、コレクション品専門など、専門店ならではのプロによる査定をしてくれます。
2~3店舗で相見積もりを出してもらい最終的な買取先を決めるようにしましょう。
業者さんが行ったアンケートによるとお客さんが引越しの時に困ることの第1位が不用品の処分、第2位以下が家電の設置や家具の組み立てだそうです。
そのため最近では引越し業者も不用品のリサイクルや買取に力を入れています。
大型家電のリサイクルや不用品の買取・引取(有料の場合がほとんど)を引越し作業と並行して行ってくれるので時間の節約になり、とても助かりますね。
不用品をリサイクルや買取してもらえば運ぶ荷物の量も減りますし、引越し費用から買取料金を差し引いての請求になるので全体として費用が安くなる、というメリットもあります。
しかし、引越し業者によってはリサイクルだけ行うところ、買取や引取の基準が違う、など様々ですので見積もりを頼む際にはリサイクルや買取・引取についても詳しい説明をしてもらうことが必要です。
家族の形態も核家族化や高齢化が進んでいる現代、整理から処分までを依頼できる整理業者は心強い存在です。
最近では買取も引き受けてくれる業者が増えてきました。利用者にとってありがたい反面、まだ克服しなければならない課題もあります。
不用品の買取を業者に依頼するメリット・デメリットをよく理解した上で依頼しましょう。
生前整理も遺品整理も料金は処分するものの量によって決まります。買取の量が多いほど処分する量が減るということは、全体の料金が安くなるということです。
また業者に依頼する前にある程度遺族だけでものの仕分けをしておくことは必要なことですが、時間が取れないなどの理由ではかどらないことも多々あります。
業者であれば整理と買取を同時進行で行ってくれるので非常に効率よく作業が進みます。
業者に買取を依頼したところ、不当に安い値段で買取をされたというトラブルが多発しています。一部の業者は安く買取りしたものを別の専門店に売却して差額分を利益にしていることもあるそうです。
価値のあるものを市場価格よりかなり安く買取されてしまう原因としては、依頼者側が売却したいものの価値を知らず業者の言い値で売ってしまうことにも一因があります。事前にインターネットなどでそのものの相場を調べておくこともひつようです。
また、相続の対象になるような高価なものや価値のありそうなものは、業者ではなく各分野の専門業者に査定の上買取してもらうようにしましょう。
不用品の処理を代わってしてくれる回収業者は、大量のゴミや処分品がある時には頼りになります。
回収業者の中には買取をしているところもあり、不用品の回収にかかった料金から買取分を差し引いて請求する仕組みになっています。
しかし、不用品ならなんでも買い取ってもらえるわけではありません。一般的に汚れのひどいもの、破損しているものは買取対象になりませんし、逆にこちらがお金を払って不用品を処分してもらうことになります。
最近では不用品の無料回収を強調している業者が多いですが、実際にはすべてのものが無料ではないなどと回収してからいわれて、高額な料金を請求されるトラブルも目立ちます。
適正なリサイクルやゴミの処分をするためには費用がかかるのが普通です。無料という言葉につられずに業者を選びましょう。
実店舗よりも高値で買取してもらえることもある出張・訪問買取。自宅まで来てくれて便利な反面、悪質な業者とのトラブルも招きかねません。
国民生活センターには年間2,000件以上の相談が寄せられており、特に狙われやすいのが高齢で一人暮らしの女性です。
貴金属が本来の狙いですが古着や安価なアクセサリーと抱き合わせで安く買取る手口です。中には本物と偽物をすり替える業者もいるそうです。
特に高価な貴金属の買取に関しては、くれぐれも電話やインターネットで安易な訪問の約束をしないことです。
重いものやかさばるものをリサイクルショップまで運んでいくのは大変ですよね。そのような手間をかけずに買取してもらえるのが宅配買取です。
宅配買取とは不用品を段ボールなどに入れて送るだけで、査定・買取をしてくれるものです。
多くの宅配買取業者は実店舗を持たないので運営コストにかかる分の費用が買取価格に反映されます。
そのため買取価格が比較的高い傾向にあり最近特に人気です。ブランド品の小物から書籍までさまざまなものが宅配買取されています。
一方で、宅配買取ならではのトラブルもあります。それが宅配途中で破損などが起こり査定額が大幅に下がる、査定をしてもらえないといったことです。
このような事態を避けるために運送保障をする業者も増えてきました。
終活の中で整理をすると大量に出る不用品ですが、実際にどんなものが高値で買取されているかご存知ですか?
ここでは不用品をリサイクルする際、高値がつくものをご紹介したいと思います。
高値がつくものの代表が貴金属です。中でも金は安定して値がつくものであり、純金製のアクセサリーや金縁メガネ、金歯まで高値で買い取られます。
純金製の仏具も高値がつきますが、必ずお寺で「魂抜き」をしてから買取に出しましょう。
意外な所ではトロフィーなどの銀製品も高値がつきます。銀製品は年月が経つとくすんでしまうので廃棄する人も多いそうですが、捨てる前に査定をしてみませんか?
着物は保存状態のいいもの、というただし書きつきですが高く買取される商品です。
中でも正絹のものや有名な作家のものだと1枚数万円ということもあります。
素材や作家、デザインなどで大きく差が出るものなので着物専門の買取業者を利用しましょう。
何年も前の洋酒が出てきてもまさか売れるとは思わない人がほとんどではないでしょうか。ところが洋酒は驚くほど高い値段で買取してもらえる商品です。
洋酒の場合、年月が経つほどに熟成が進んだことになります。また容器だけでも価値があるものもあります。
洋酒1本何万円~何十万円の世界です。
海外旅行のお土産でいただいたきり棚の中で眠ってる洋酒、サイドボードの中に飾りっぱなしの洋酒、そのような洋酒が何本もある人はぜひ洋酒買取業者で査定をしてもらって下さい。
興味のない人にとってはまったく値打ちが感じられなくても愛好家にとってはすごい宝物、それがコレクション品の世界です。切手や古銭から○○グッズまでありとあらゆるジャンルがあります。
故人がそのようなものを残していたらすぐに廃棄せずに各分野の専門店で買取可能かどうか査定をしてみましょう。
金額的な価値がまったくなくても欲しいという愛好家が知人にいれば譲るという選択肢もあります。
終活の中で出る不用品の多くは買取可能であり、リサイクルに出せるということをお伝えしてきました。
しかし、遺品の買取だけは気をつけなくてはならないことがあります。現在の法律では遺品の形見分けや買取については相続人全員の承諾が必要です。
もし承諾を得ないままに形見分けや買取に出すと後から親族間でトラブルになり最悪の場合は裁判ということにもなりかねません。
買取で出た利益の分配をどうするかなどを決めた上で買取に出しましょう。
遺言書にある以外の遺品の取り扱いについては形見分けにせよ、買取にせよ、寄贈にせよ、必ず相続人同士で話し合っておくことが大切です。
口頭だけではなく書類を相続人数分作成して、同意を得た相続人の署名捺印を残しておくこともトラブルを避けるためには有効です。
相続税法上の評価金額よりも買取金額が高額だった場合、金額差によっては相続税が変わる可能性もあります。
相続税とは個々の財産ではなく相続財産全体にかかる税金です。基礎控除額を超えると相続税の申告が必要になります。
相続税の基礎控除額の計算式
3,000万円+相続人の人数×600万円
買取によって出た利益=売却益は通常1点が30万円を超えると発生するもので所得税と住民税がかかります。ただし生活に必要な動産の売却益は非課税です。
また売却益の利益だけではなく給与やその他の所得と合算して申告するものです。
相続税や売却益から生じる税金について詳しく知りたい時は、税理士や司法書士などの専門家へ相談してみましょう。
日常生活の中ではリサイクルの重要性をわかって実践している人でも、終活で出る大量のものを前にするとどこから手をつけたらいいのか途方に暮れてしまいます。
ましてや膨大な量の整理を迫られる遺品整理は遺品という性質上、精神的な苦痛や時間的な拘束がある場合も多く、作業が進みづらいものです。
しかし、最近は買取やリサイクルを引き受けてくれる業者も増えました。遺品をゴミとして処分することに罪悪感を覚えていた人もリサイクルであれば抵抗なく利用できます。
これまで遺品の供養というとお焚き上げしか思いつきませんでしたが、これからの時代は買取やリサイクルなどで新たに必要とする人に使ってもらうことも故人とものに対する供養です。
遺品に限らず不用品のリサイクルは自分のためであり地球のためであることを忘れずにいたいですね。
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