ゴミ屋敷の行政代執行について事例を交えて紹介します！
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ゴミ屋敷の行政代執行について事例を交えて紹介します！
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投稿日：2017年05月24日 更新日：2023年09月28日
ゆーすけ ｜片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
ゴミ屋敷の行政代執行という言葉を聞いたことはありますか？ゴミ屋敷の行政代執行とは、ゴミ屋敷の片付けを行政が強制的に行うことを指します。
屋根と同じくらいの高さまで積み上げられたゴミの山、崩れ落ちそうなゴミの間を出入りしている住人の姿・・・皆さんもTVなどで何回か見たことがあるはずのゴミ屋敷が今、日本各地で問題になっています。
しかしいわゆるゴミ屋敷問題が難しいのは、私たちにはただのゴミにしか見えないものがゴミ屋敷の住人にとってはゴミではなく大切なもの、という点です。
第三者からすれば自治体が行政代執行をして一気にゴミ屋敷を片付けてくれればいいのにと思いますが、行政代執行を行うにはクリアしなくてはいけないことが様々あり、そう簡単には行えないのが現実です。
今回はゴミ屋敷を片付けたいと考えている皆さんに、ゴミ屋敷のゴミの処分を行う行政代執行は何か？ということや、業者に依頼してゴミの片付けを行う方法などをご紹介したいと思います。
オコマリは、ゴミ屋敷片付けを始め遺品整理や生前整理、片付け、木の伐採や剪定といった生活のお困り事を解決するサービスを提供しています。ゴミ屋敷片付けに関して専門知識のあるスタッフが親身になって無料で相談に乗っておりますので、0120-916-397までご相談いただければと思います。
オコマリのゴミ屋敷片付けのサービスの詳細ついては、「ゴミ屋敷清掃｜オコマリ」のページからご確認いただけます。ご相談内容は秘密厳守いたしますので、安心してご連絡ください。
行政代執行とは地方自治体や国家などの行政機関が、市民や国民の利益のために強制的な措置を行うことです。
たとえば倒壊の危険がある空き家の解体や、公園を占拠しているホームレスの立ち退き、そして今回のテーマであるゴミ屋敷のゴミの撤去などを行政が民間人に代わって行う行為が行政代執行です。
行政代執行とは行政機関が強制的に人権の制約をすることです。そのため行政代執行を行うためには厳正な根拠が必要です。
「行政代執行法」には根拠のない代執行はできないという一文があり、ここで言う根拠とは以下の4つです。
この4つの根拠を満たして初めて行政代執行へ向けた手続きが開始されます。
行政代執行の手順は以下のように行われます。
すべてを文書で当事者に示した上で行政代執行は執り行われます。また6の費用は当事者に請求されます。
もし当事者が納付しない場合は国税の滞納処分と同じ方法（財産の差し押さえなど）で徴収され、徴収金は国庫または地方自治体の収入となります。
ゴミ屋敷の行政代執行に至るまでには考慮しなければいけないことが多くあります。
法的根拠の有無を筆頭に、財産権への配慮や民事不介入などをクリアしてようやく行政代執行の取り組みがスタートします。
しかしながら行政代執行が決まったからと言ってすぐに実施するわけではありません。まずは指導、その後に勧告を出します。
数年間を費やして担当者が訪問を続ける例も珍しくありません。担当者の訪問や指導・勧告によってもゴミ屋敷の改善が見られなかった場合に行政代執行が実施されます。
そもそもゴミ屋敷とはどういう状態を言うかご存知でしょうか？
ゴミが敷地内および敷地をはみ出て野積みのまま放置されている状態のことで、全国に10,000件以上あるとされています。
ゴミ屋敷には住人が居住しているゴミ屋敷と、空き家や空き地に所有者や周辺の人などがゴミの不法投棄を始めてできたゴミ屋敷とがあります。
外観からはわかりづらいものの実数としては一戸建ての数十倍はあるとされているのがマンションやアパートのゴミ屋敷(ゴミ部屋)です。
部屋の中という完全なプライベート空間であるので発覚しづらいですが、見えづらいだけにゴミ屋敷化しやすく部屋の床から天井までゴミで埋め尽くされている部屋が日本中に無数にあると予想されます。
賃貸住宅という特性上、転勤などで引越しをするタイミングで居住者がゴミを片付けることもありますが、近隣住民の部屋にまで被害を及ぼすようになると強制退去を求められることもあります。
TVなどで取り上げられることが多いのがこの一戸建てのゴミ屋敷です。家の中だけではなく敷地いっぱいにゴミが積まれており、近隣住民への影響も大きいのが特徴です。
ゴミ屋敷の居住者が家の保有者である場合も多く、ゴミ屋敷のまま何十年も時間が経過している例も珍しくありません。
まずゴミは私有財産です。私有財産である以上は法的にも所有権が認められています。
他人から見てゴミでも本人がゴミではないと主張する限り第三者や行政などが介入するのは困難であり、ゴミ屋敷の解決を困難にしている要因でもあります。
そうした背景に加え、ものに対する執着心が強い人や捨てられたゴミと自分を同一視化して拾い集めてしまう孤独感の強い人、また疎外感から周囲への嫌がらせとしてゴミを集め出す人、心の病気・・・などがゴミ屋敷を作り出してしまう人の特徴としてよく挙げられています。
また最近ではゴミ屋敷にしてしまった原因が加齢による身体の衰えや認知症であるケースも増えたことから、医療や福祉面でのサポートも並行したゴミ屋敷への取り組みが必要とされています。
ゴミ屋敷と病気の関係をもっと知りたい方は、下記の記事もチェックしてみてください。
ゴミ屋敷清掃
ゴミ屋敷は地域の景観を損なうものです。しかし景観以上に近隣住民を悩ませる深刻な問題があります。
堆積されたゴミからは悪臭が発生します。これはゴミが腐敗して出る腐敗臭で大変に不快な臭いです。人によっては体調を崩し通院が必要になることもあります。
洗濯物を干せない、窓を開けられないなど生活面にも大きく影響しますし、そうしたストレスは心身共にダメージとなります。
悪臭の他にはカビも発生します。このカビの胞子を吸い込むことでアレルギー性疾患を引き起こすこともあり注意が必要です。
生ごみはハエやゴキブリを引き寄せます。またゴミに溜まった雨水からボウフラが湧き蚊も発生します。これらの害虫はゴミ屋敷にとどまらず近隣住民の健康を脅かします。
害虫ばかりではなくネズミの被害も深刻です。ネズミは繁殖力が強くあっという間に個体数が増えるばかりか、ネズミの糞も悪臭やアレルギー性疾患の原因になります。
近隣住宅にまでネズミが進出した場合は害虫以上に駆除が困難でもあります。
ゴミ屋敷ではゴミの中にライターやスプレー缶などの引火物が混じっていたために火災が発生する、部屋の中のコンセントがゴミに埋もれていたためほこりなどで火災が発生する、など通常の住宅よりはるかに火災の危険性が高いとされています。
また放火などの犯罪を招きやすいことも危惧されています。実際にゴミ屋敷から火災が起きて死傷者が出たほか、近隣住宅までも火災で焼失してしまった不幸な事例も全国各地で確認されています。
ゴミ屋敷と火事についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
ゴミ屋敷清掃
今、全国ではゴミ屋敷対策として自治体が強制的に撤去することができる条例の制定が増えています。
とは言え2016年に毎日新聞が県庁所在地や政令市、東京23区を対象にゴミ屋敷に対処する条例の有無を調査したアンケートによると、74市区中でゴミ屋敷条例があったのは12市区、全体の16％にとどまっています。
ゴミ屋敷問題がいかに難しいかを表している数字とも言えます。
一方では居住者や周辺住民への支援を考慮した条例の制定もあります。
適切な治療や生活環境の改善によってゴミ屋敷の解決を目指そうとするもので、行政代執行はあくまでも最終手段であり抑止力としての位置づけとされています。
全国で初めて京都市でゴミ屋敷の行政代執行が行われたのは2015年11月のことです。
家主は50代の男性、自宅の玄関前やベランダや私道に高さ2メートルものゴミを堆積させていました。
2009年頃から近隣住民の苦情・相談が増え行政指導も始まりましたが状況はまったく改善されませんでした。
2012年には道路法に基づき市道にはみ出したゴミの撤去が行われましたが、その他の部分のゴミについては法的根拠がなくそのままの状態が続きました。
2014年、京都市は「不良な生活環境を解消するための支援および措置に関する条例」を施行します。これにより2015年11月に全国で初めてゴミ屋敷の行政代執行が行われました。
作業は市の職員5～6人がかりで2時間、ゴミの量はゴミ袋で300袋、軽トラにして6台分というすさまじさでした。
全国で2例目のゴミ屋敷の行政代執行が行われたのは郡山市です。
2016年3月に行われた行政代執行では家主の70代男性が市内に所有している住宅4棟に対して行われました。驚くことに家主は持ち家すべてをゴミ屋敷にしていたのです。
しかしこの時行われた行政代執行の対象は道路などにはみ出した敷地内のゴミでした。
このため家屋内のゴミはそのままにせざるを得ませんでしたが、それでも4棟分のゴミの総量はおよそ24.3トンもあったそうです。
しかしながら郡山市のゴミ屋敷は行政代執行が行われたところでは終わりませんでした。
同年の10月、4棟のうちの1棟から火災が発生し家主とみられる男性も死亡してしまったのです。
実はこの男性の所有するゴミ屋敷では2015年にも火災を起こしており、この時は幸い死傷者こそいなかったものの近隣の住宅3棟が全半焼していました。
このため以前から火災の発生が危惧されており、行政代執行が行われた後の近隣住民の声では「火災の心配が減った」というものが多かっただけに皮肉な結果を迎えたことが残念です。
こちらは全国で3例目の行政代執行が行われた名古屋市の事例です。とは言え現在も進行形という但し書きがつくゴミ屋敷です。
何回もTVのワイドショーや雑誌などでも取り上げられているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
こちらの家主は50代の男性で、地上3階建ての建物が屋上も含めすべてゴミで埋まっています。
屋内に入りきらないゴミが住宅前の道路も占拠していることから、たびたび周辺の住民との間でトラブルになっています。
家主の男性は「すべてゴミではなく資源であり財産だ」と主張しています。
このため行政代執行は2015年6月に公道をふさいでいるゴミの撤去という極めて部分的なゴミに対して行われました。
公道こそキレイになったものの建物自体のゴミは相変わらずであり、郡山市のようなゴミ屋敷からの火災や台風などでゴミが飛ばされることで起きる事故など周辺住民の不安は今も続いています。
ゴミ屋敷の代執行にかかる費用は、多くの人々が気になる点でしょう。この章では、一般的な費用の範囲、費用がかかる主な要素、について詳しく解説します。
代執行の費用はケースによって大きく異なることがありますが、一般的には数十万円から数百万円程度が目安とされています。特に大規模なゴミ屋敷の場合、その費用はさらに高額になる可能性があります。
代執行の費用はいくつかの要素によって決まります。
行政代執行を行う場合には、行政が基本的にはゴミ屋敷清掃業者の手配などを行いますので、費用のコントロールを行政代執行を受ける側が出来ないことが殆どです。行政代執行の執行費用は持ち主が支払う必要があるので、もし自分で納得した金額のゴミ屋敷の片付け費用を払いたいのであれば、自分で見積もりを取り、作業を依頼する方が良いでしょう。
家族や知人が住居をゴミ屋敷にしてしまっていたらどうしますか？
居住者がいる場合は説得して一緒に片付けるということもできますが、最近多いのは孤独死などに代表される居住者がすでに亡くなっている場合です。
いずれの場合もゴミを放置するほど悪臭や害虫の発生も増えますし、近隣住民への影響も多大であることから片付け作業は時間との闘いとも言えます。
自分たちで片付けを行う場合はとにかく時間と手間をかけて掃除をするしかありません。
自治体のルールに従ってゴミの分別とゴミ出しをしますが、一度に大量のゴミを出すと迷惑ですので何回かに分けて出す必要があります。
またゴミ屋敷になってしまった部屋はゴミがなくなってからの掃除が大変です。
長年のゴミの堆積で部屋に染み付いた悪臭の脱臭や、害虫駆除、壁紙や床材の交換が必要なこともあります。
ゴミ屋敷の片付けは時間や手間がかかるもののある程度までなら素人でもできます。
しかし完全な部屋の原状回復となると専門家の手が必要なことも多く、最初から専門業者に依頼するという選択をする人も多いです。
ゴミ屋敷の片付けを依頼できる業者には便利屋、不用品回収業者、清掃業者、最近では生前整理・遺品整理業者などもあります。
ゴミ屋敷の片付けを便利屋や不用品回収に依頼する場合に気をつけておきたいのが、これらの業者さんは基本的にゴミの搬出と処分だけしか請け負っていないということです。（中には整理や掃除までしてくれる業者もあります）
ゴミの中に貴重品や保存しておきたいものがある場合は、業者に依頼する前に仕分けをしておく必要があります。
この場合の費用は人件費・運搬費・ゴミの処分費などですが、ゴミの量などにより数万円～数十万円と幅があります。お見積もりを出してもらい、安心して依頼できる業者にしましょう。
ゴミ屋敷の片付けは、自分でできればそれが一番ですが、もしそれが出来ていたのなら、ゴミ屋敷にはなっていなかったでしょう。
家族や友達に手伝ってもらうのも気が引けますし、その後の人間関係に影響がないとも限りません。
やはり、ゴミ屋敷の片付けは、プロの業者に依頼するのが一番のおすすめです。
ゴミ屋敷清掃業者は、知識と経験豊富な専門のスタッフが、短時間で確実な片付けを行います。周りの人にばれないように作業することができるのも大きなメリットです。
ごみの処分やリサイクルまで行ってくれる業者も多いので、大変便利な上に効率的です。
費用が発生しますが、今のゴミ屋敷から抜け出し、身軽になって新しい生活へ踏み出すことができると考えれば、決して高いものではありません。
ゴミ屋敷の片付けに悩んでいる方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか？
全国にゴミ屋敷清掃を行っている業者はたくさんありますが、その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなど悪質な業者がいることも事実です。
オコマリでは、お客様に安心してゴミ屋敷清掃を行ってもらうために、料金の見直しや業者の空き時間を活用するなどの工夫をすることで、業界最安値水準の料金を実現しました。もちろん、お見積り後に追加料金が発生することは一切ありません。
また、専門の相談員が親身になってお客様のご相談にのりますので、安心してご依頼頂けます。
問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
ゴミ屋敷の行政代執行は、多くの人にとってストレスフルで高額なプロセスです。この章では、代執行を避けるためにできる事前対策と、専門家や自治体との協力について解説します。
ゴミ屋敷の行政代執行を避けるためには、以下のような事前対策が有効です。
注意: 代執行を避けるためには、早めの行動が肝心です。問題が小さいうちに対処することで、後々の手間とコストを大きく削減できます。
以上が、代執行を避けるためにできる主な方法です。早期の対策と専門家や自治体との協力によって、多くの問題は解決可能です。何よりも、早めの行動が重要ですので、気になる点があればすぐに対策を始めましょう。
住宅をゴミ屋敷にしてしまうのは非常識な人だけではありません。ゴミ屋敷は誰にでも起こりうることです。だからこそ個人の問題として片付けるのではなく行政の支援が必要です。
支援の中には生活環境の改善を目的とするゴミ屋敷の行政代執行も含まれますが、それはあくまでも最終的な手段です。
医療や福祉などの専門家の力も借りながらゴミ屋敷の居住者や周辺住民の健康などを考慮した対策が求められています。
またゴミ屋敷の居住者やその家族などはゴミを片付けるプロである各種業者に依頼して少しずつでも環境の改善に努めましょう。
そうした取り組みの中でゴミ屋敷の居住者の意識が変わってゆくことがゴミ屋敷問題解決へ向けたはじめの一歩となることが期待されます。
この記事を読んで、ゴミ屋敷に関してもっと知りたいと思った方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。
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