オコマリブログ - 身近なお困りごとを解決します。
投稿日:2017年07月13日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
介護施設を選ぶ際、大きな要素となるのが「食事」ではないでしょうか?嚥下・咀嚼機能に不安を抱えている方にとっては、食事介助が必要不可欠であり、そのサポート体制が気になるところです。
また、ご自分で食事が摂れる方にとっては、1日3度の食事を、出来るだけおいしく楽しくいただきたいものです。介護施設での「食事」にまつわる疑問を一つ一つ解決していきます。
介護施設で行われている食事提供の方法は、施設ごとに様々です。例えば、入居者に提供される食事を、施設内の厨房で専門の調理師が調理している場合や、外部の委託業者に依頼している場合もあります。
また、施設内の厨房で調理している施設でも、食材の仕入れから始まり一から手作りしているところもあれば、レトルト食品・冷凍食品などを多用しているところもあります。
食事内容は健康にも大きな影響を与えるため、どのような食事提供スタイルをとっているのか、入居前に確認しておくことが大切です。
食事提供サービスに重点をおいている介護施設では、食事内容に色々な趣向や工夫を凝らしています。
このように、楽しく食事をとれるようなアイデアを日々考え取り入れています。
高齢になるにつれ、介護度が上がってくると、普通の食事が困難になっていきます。
噛み砕く力が少しで済むように柔らかい食事に変えたり、「塩分控えめ・糖分控えめ」などの健康状態に即した食事が必要になったりこともあります。
こういった一人一人の状態に応じて、食事内容を対応していくことが大事です。
介護食は普通食に比べてどうしても味覚面で落ちてしまうことが多いですが、できるだけ食欲をそそるおいしい食事を提供するように工夫している施設も多くあります。
介護施設で提供される食事は、どのようなメニューなのでしょうか?高齢者向けの食事とあって、質素かつシンプルなメニューを想像しがちです。
しかし実際には、最近の介護施設は「充実した食事」に重点を置き、様々なメニューを取り入れ、入居者に楽しくおいしく食事をしてもらうことを目指しています。
お正月やクリスマスなど、世間のイベントに合わせて、介護施設でも特別なメニュー「イベント食」が提供されています。
例えば、クリスマスにはクリスマスケーキ、節分には恵方巻き、土用の丑の日にはうなぎなど、季節の行事を食事でも楽しめるように工夫されています。
また、多くの施設では毎月お誕生日会を開いていますが、その日は普通の食事よりも豪華な食事を提供している施設もあるようです。
いくつになっても誕生日を祝ってもらうのはうれしいものです。こういったサービスは入居者にも喜んでもらえていることと思われます。
高齢になるにつれ、嚥下機能、咀嚼機能が衰えてきます。それに合わせて、きざみ食、ミキサー食、嚥下食、流動食、ソフト食などの介護食に移行することになります。
中でも「ソフト食」は、近年取り入れる施設が増えている介護食で、咀嚼・嚥下機能が低下した方でも、食べたものを胃まで送りやすいように工夫されています。
きざんだペースト状にしたものとは違い、食品の原型があるため、食事として楽しめるというメリットがあります。
入居者に提供している食事を、外部に委託している介護施設もあります。
人は年齢を重ねるごとに、体力の衰え、食事をするための歯や口周りの筋肉の衰え、食欲不振、味覚の変化など、さまざまな変化が起きてきます。
そのような変化に対応して、管理栄養士の資格を持ったスタッフが入居者一人一人の状況を考慮したメニュー作りや調理方法を提供しています。
治療食や健康食についての配慮を要するケースもあり、安全で栄養バランスのとれたおいしい食事を提供しています。
近年は、介護施設に「食事付」「ケア付」「医療付」といったものが多く求められるようになっています。
こういった利用者のニーズに応えるために、介護施設に提供される食事サービスには、管理栄養士の監修の元提案された食事が提供されることが望ましいと思われます。
委託業者によっては、介護施設の厨房を借りて調理するサービスを行うところもあります。施設内で調理することによって、出来立てのおいしさを味わっていただくことができます。
また、給食形態の食事サービスだけでなく、デイセンターやケアホームなどへお弁当の提供サービスも行っている業者もあります。
入居者の食事の好みを調査し、献立作成や調理方法のための資料として利用します。そうすることによって、一人一人の好みを考慮して、おいしいものをバランスよく取り入れることができます。
また、高齢者や障害者でも食べやすい大きさや形、切り口にするよう工夫し、スムーズに食事が摂れるように配慮しています。他にも、季節の食材を取り入れるなど、飽きの来ない献立作りを目指しています。
介護施設に入居する際に必要となる費用は、入居一時金などのまとまったお金です。そしてその他にも、食費や家賃、介護費用なども月々の費用として必要になります。
食事代の計算方法については、毎月定額で請求する施設もありますが、「実際に食べた分を請求」という形をとっている施設が多いようです。朝食が○円、昼食が○円、夕食が○円、おやつが○円などのように1つ1つ金額が決められています。
1ヶ月のうちに自宅に戻る日が数日あった場合、食べなかった分は請求されませんので、その分費用を抑えることができます。
介護施設への入所を検討する際、パンフレットなどで食費代を比較すると、その金額の違いが大きいことに気が付きます。
金額が高い方がおいしい食事が提供されるのかもしれないと思いがちですが、一概にはそうとはいえないようです。
介護施設の立地条件などによって、物価(仕入)に違いも出てきますし、提供する食事数によっても費用が変わってきます。
特養などの施設では、食事代は収入によって違っています。しかし、有料老人ホームでは食事代の金額は施設ごとに決めることができます。
食事代は施設による差が大きく、その違いが気になるという場合は、一度食事前などに見学させてもらったり、メニューを取り寄せて確認したり、施設の担当者に直接確認してみることが一番です。
そもそも、介護サービスを利用する上で支払う費用は、消費税がかかるものとかからないものとがあります。
消費税法において、「対象になる居宅サービスや施設サービスについては、消費税はかからない」と定められています。
介護施設で利用者が全額負担するものについては、「居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス」に該当するものは消費税がかかりません。具体的には、食材料費、おむつ代、居住費用、理美容代などです。
通常、店で食料品やおむつを購入すると消費税がかかってきますが、「居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス」に該当するものであれば消費税はかかりません。
つまり、食事代を含め、ほとんどの介護サービスは消費税がかからないと言えます。
通常受けられる介護サービスは、消費税がかかりませんが、中には消費税がかかってくるものもあります。
これらの場合は、消費税がかかってくるのみならず、費用も利用者が全額負担することになります。
まとめると、介護施設で提供される食事は、通常のものであれば消費税はかかりませんが、特別な食事を摂った場合は、消費税はかかり費用も全額自己負担になります。
自宅で過ごしていた時は、食事時間を好きに決めることができていたと思います。
しかし、介護施設は共同生活を基本としていますので、入居者が守るべき規則があります。
食事時間もその1つで、施設によって朝昼晩の食事時間は決まっています。一般的な食事時間は、次の通りです。
朝食 | 7時半~8時半頃 |
---|---|
昼食 | 12時~13時頃 |
夕食 | 18時~19時頃 |
食事時間があらかじめ規則で決められていれば、基本的には入居者もそれに従っているようです。
認知症フロアの場合は、食事開始時間がもう少し早くなる傾向があります。
認知症の方は、席に誘導された後席でじっと座っていることが難しい場合が多く、トイレに立ったりお茶をこぼしてしまったり他の人の食事をとってしまったりなど、トラブルが続きます。
そういったトラブルに対処しながら、配膳の準備をしたり食事介助を行ったりするため、時間が多くかかってしまいます。
そのため、食事開始時間を少し早めて対応しているようです。
食事時間は、入居者の希望時間や施設側の都合がかみ合わず、全員が納得するというわけにはいかないのが現状です。
しかし、それでも同じ施設内に共同生活している入居者全員で「いただきます」をするのは、気持ちの上でとても大事なことです。
それゆえ、施設スタッフも大変な労働ではあっても、みんなで一緒に食事を摂れるようにサポートしています。
また、中には個室でゆっくりと食事をしたいと思う入居者もいらっしゃいますが、誤嚥などの事故防止のためにも、基本的には個室での食事はできない施設が多いようです。
介護施設に入居するときから食事介助を希望する方のみならず、入居当時は自分で食事を摂ることができていても、いずれ食事介護が必要になることもあります。
そのため、入居時に食事介助についてのサポートも確認しておくことをおすすめします。
一口ずつゆっくりとしたペースで行います。食べ物がのど元をしっかりと通り過ぎたことを確認しながら進めていきます。
途中、「何か食べたいものはありますか?」など声掛けも大事です。また、同じ食材が続いてしまわないように、そして水分補給も挟みながら、バランスよく行います。
入居者と介護者が1対1で行えるのが理想ですが、スタッフの人数のことなどもあり、入居者2名以上につきスタッフ1名という施設が多いというのが現状です。
また、入居者1人に対する食事介助時間は30分を目安に食べられる分だけを介助することが多いです。
中には、「完食してもらいたい!」という思いから、1時間以上かけて介助するスタッフもいます。しかし、1時間以上も口を動かし続けるのは非常に困難です。
一般的な食事時間は20分程度、長くても30分と捉えて、介助しているケースが多いです。
食事介助について心配なことがあれば、食事体験の時などを利用してご自分の目で確認したり、担当者に質問したりして不安を取り除いておきましょう。
その際、確認しておきたいポイントは次の通りです。
介護施設での食事に関する問題点は、「おいしくない」「味が薄い」「献立がワンパターン」などの意見が入居者からあがることです。
費用や人員の確保の面でも厳しく、できるだけおいしい食事を提供したい思いとのジレンマに悩むところです。
食事に重きを置いている施設では、新鮮な食材を使った見た目にも美しいご馳走を提供しているところもあります。
しかし、利益を優先している施設では、おいしい食事を提供するのが難しいというのが現状です。
そういった施設では、調理は出来るだけ外部に委託し、施設内の厨房では、再加熱するだけ・盛り付けるだけの作業しか行わず、献立作りも委託会社に任せきりなところもあります。
毎月施設に支払う食費からは、食材費だけでなく、厨房で調理をしているスタッフの給料や、調理に要する光熱費も支払うことになります。
従って、毎月支払っている食費が丸々食材として使えるわけではないので、材料の仕入れにも大きく影響を与えています。
このように材料の質や量に限界がありますので、それから作られる食事にも限界があるようです。
一方、食事を外部に委託せず、施設スタッフが調理している施設もあります。
そこでの問題点は、少人数のスタッフで献立を考えているため、どうしても手軽・単調・貧弱な献立になってしまうことが多く、入居者からの評価が得られないという点が挙げられます。
また、少人数ゆえ、調理に忙しく衛生面のチェックにまで手が回せないという点も挙げられます。
特に朝や休日など、調理員を確保することが難しいのも悩むところです。
介護施設での食事について、内容・介助・費用・時間・問題点などについてご紹介しました。施設の食事について疑問に思っていたことが、少しでも解決できれば幸いです。
おいしい食事を摂ることは、生きるための基本である上に、毎日の楽しみでもあります。身体が思うように動かなくなると、出来ることが少なくなってしまうので、より一層食事の時間が楽しみになります。
一人一人の身体に合わせた食事を安心しておいしくいただくためにも、少しでも不安なことは直接確認することをおすすめします。
介護施設の食事や介護施設についてもっと知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
生前整理のことについて、わからないこと・不安なこと・他人には相談しづらいことなどおありかと思います。オコマリでは生前整理について、予算・スケジュール・安心できる業者なのか、など様々なご質問に生前整理に詳しいベテランのスタッフが親切丁寧にお答えし、お客様の不安を解消いたします。