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投稿日:2017年07月01日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
公的介護施設の特別養護老人ホームよりも入居しやすく、施設数も右肩上がりに増えているのが有料老人ホームです。形態もさまざまあり、費用面でもリーズナブルで入居しやすい施設が増えてきています。
なかでも介護付き有料老人ホームは人気の施設です。要介護認定が必要な介護専用型から、自立した生活を送ることができる元気な方でも入居出来る自立型や混合型など、さまざまなバリエーションがあります。
入居金が1億円以上するような高級ホテルのような施設からリーズナブルな施設まで、費用負担の大小により受けられるサービスも異なります。民間が運営しているため、入居者やその家族の評判を重視しており、入居者個人のライフスタイルを尊重するサービスを提供していることが特徴です。
デメリットは、費用負担が特別養護老人ホームよりも高額になりがちな点です。しかし、最期まで生き生きとした生活を送りたいという希望を持つシニアにとって、介護付き有料老人ホームは住みやすい場所、終の棲家として認知されているのです。
「介護付き有料老人ホーム」は、老人福祉法の定めるさまざまな基準を満たした施設のことです。
老人福祉法の基準を満たした施設は、都道府県から特定施設入居者生活介護の指定を受けます。この指定を受けた有料老人ホームだけが「介護付」有料老人ホームと呼ぶことができます。
介護が必要で、家庭での生活が困難な方を対象とした施設となりますので、入居者には、健康管理や掃除・洗濯、入浴や排泄など、日常生活全般における介護サービスが提供されます。
基本的に24時間体制で介護が受けられるように職員が配置されています。
指定を受けている施設では、介護度に合わせて1日当たりの介護保険1割自己負担額が定額となります。
なかには、医師が常駐して医療サービスを提供する施設もあり、民間企業が運営しているだけに、施設の差別化を図るようなサービスの充実が進んでいます。
費用やサービス内容は施設により異なりますので、事前に体験入所してみるなどして確認することをおすすめします。
介護付き有料老人ホームには、「介護専用型」「混合型」「自立型」の3種類があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
介護専用型の有料老人ホームでは、要介護5の方までを受入れています。終の棲家として、人生の最期のときまで施設で生活できます。
ただし、重度の要介護者の受け入れを前提に作られた施設ですから、要介護度1以上でなければ入居できません。
要介護認定がない人も入居できます。たとえば夫婦で入居する場合、どちらかが自立していると介護専用型には入居できませんが、混合型であれば一緒に入居することができます。
混合型のメリットは、現在は自立した生活が可能であっても、将来的に介護を必要となった場合に退所しなくても良いことです。
自立している方と、要支援・要介護の方の居住フロアは分かれている場合が多く、特別養護老人ホームよりもストレスが少ないと言われています。
自立型は、いわゆるアクティブシニア層が入居者となります。元気な方が中心なので、趣味のサークル活動や旅行などのイベントが豊富で、施設内での共同生活が前提となります。
要介護状態になると退所する必要がある施設もあるため、事前に調べておく必要があります。
厚生労働省の「社会福祉施設等調査」によると、有料老人ホームの数は毎年右肩上がりに増加しています。全国に約1万の施設があり、定員数の合計も約38万人といわれています。
公的施設の特別養護老人ホームと比較すると入居基準もゆるやかなため入居しやすいといえます。
ただし地域によって数にばらつきがあること、人気施設は入居待ちがあることなどをあらかじめ考慮する必要があります。
介護付き有料老人ホームに入居するためには、入居一時金(初期費用)と月額費用が必要になります。
入居一時金とは、「施設で一生涯暮らす権利のために支払う前払い家賃(利用権方式の場合)」のことです。0円から1億円以上する施設もあるなど、立地条件や設備の充実度に応じてさまざまです。
前払い家賃である入居一時金には「返還金制度」があります。入居期間に合わせて償却されるという考え方であるため、未償却分は退所時や死亡時に返還されるような契約になっています。
また、償却方法には、「初期償却あり」と「均等償却」の2種類があります。初期償却の場合は、入居と同時に一定の割合が償却され、その後は毎月均等に償却されます。
入居一時金の返還についてはトラブルが多く、ときに返還されないなど問題になっていました。
しかし老人福祉法の改正により「権利金」名目での費用の授受が禁止になったこともあり、2015年4月以降、均等償却が一般的になっています。
月額費用には、家賃、管理費、食費、日常生活費などのほか、1割が利用者負担となる介護保険料が必要となります。さらに、必要に応じて医療費やおむつ代などの雑費がかかり、その金額は施設によって異なります。
「介護付き有料老人ホーム」を含む、民間の有料老人ホーム支払い方式には、「一時金支払い方式」「月払い方式」「併用方式」の3種類があります。
入居一時金は「一時金支払い方式」を採用した支払い方式です。
一時金支払い方式では、家賃を入居一時金として全部または一部を支払います。入居一時金として家賃を全額支払えば入居中の家賃は無料になるため、月額費用から家賃分が差し引かれることになります。
月払い方式とは、毎月の家賃が徴収される支払い方法です。毎月、家賃が発生するため、月額費用は一時金支払い方式よりも高くなります。
併用方式は、一時金支払い方式と月払い方式の両方を併用して家賃を支払う仕組みになります。
月払い方式は毎月の支払額は高くなりますが、初期費用がほとんどかからないというメリットがあります。しかし長期間入居すると、総支払額は高くなることから、想定される入居期間や、毎月の収入に応じて検討する必要があります。
介護付き有料老人ホームの月額費用には、「上乗せサービス」と「横出しサービス」というふたつの考え方があります。
上乗せサービスとは、介護保険の規定を超える全額自己負担となる介護サービスを指します。
施設内に規定を超える介護職員がいて手厚い介護サービスを提供している場合や、介護保険の上限以上のサービスを受ける場合に適用されます。
要介護認定を受けた方が十分な介護を受けるために介護人員の増員をすることがありますが、これは上乗せサービスにあたります。
横出しサービスとは、介護保険とは関係のないオプションサービスのことです。施設によってサービス内容が異なりますので、入居前に十分な確認が必要になります。
たとえば、入浴や排せつ、食事の介助などは介護保険が適用されますが、病院への付添いや買い物時の同行などは介護保険外のオプションサービスとなります。
70歳以上であれば老人扶養親族となるため、施設入居でも48万円の控除額が認定されます。
介護施設に入居する前から扶養控除を受けている方や、仕送りを親にしているような場合にも、扶養控除が受けられる可能性があります。
要介護3以上の場合、ほとんどの自治体が「特別障害者控除対象者」として認定しています。
特別障害者控除対象になると40万円の控除が認められるため、所得税額にも大きく反映されます。気になった方は、自治体にまずはお問合せてみましょう。
民間が運営する介護付き有料老人ホームでは、原則として医療費控除が受けられません。介護付き有料老人ホームは福祉施設であって、医療施設ではないためです。
ただし、有料老人ホームであっても、おむつ代や訪問診療にかかる費用などは医療費控除の対象となる場合があります。領収書に「医療費控除対象」と書かれているかどうか必ず確認しましょう。
民間の介護付き有料老人ホームでは、食費は医療費控除の対象になりません。
特別養護老人ホームでは食費も医療費控除の対象となるため、ここは混同しやすい点です。注意しましょう。
入居できる年齢は、介護保険のサービスが利用可能となる65歳以上と定めている施設が一般的です。ただし、介護専用型では要介護1以上の介護認定が必要となります。
身元引受人が必須の施設が多く、感染症にかかっていると入居できません。入居基準は施設によって異なるため、事前確認が必要です。
介護付き有料老人ホームには、介護スタッフが常駐しています。中には24時間看護師常駐という施設もあります。
画一的なケアではなく、個人の嗜好や趣味などが尊重されています。
生活支援として、入居者に代わって清掃や洗濯などの家事サービスを行ったり、買い物や行政手続きなどの代行サービスなども行ったりしてくれます。
毎日の検温や血圧のチェック、投薬管理、ケガなどの処置は日々行われています。
施設によって医療ケアの範囲は大きく異なりますが、医療機関との連携により定期的な検診を実施するなど、健康管理のための医療ケアを提供している施設が多いようです。
高齢者のリハビリは「機能維持」を目的としたものが多く、現在の体力や機能を低下させないことを目的に実施されています。身体機能を維持することにより、日常生活の自立を促しています。
施設には、理学療法士、作業療法士、言語療法士、柔道整復師などが定期的にやってきて、機能訓練指導員となることが多く、歩行訓練や、器具を使った筋力強化など、入居者に合わせたメニューを実施します。
食事は施設においてとても大切なものです。生活を彩る楽しみでもあるため、入居者の嗜好に合わせて味や盛り付けを工夫したメニューが提供されます。
また、正月やひな祭り、クリスマスなど、春夏秋冬にあわせた季節感を演出したり、郷土料理を提供したりする施設もあります。
職員が企画するゲームや運動から、カラオケや手芸、専門講師を招いて開催する教室まで、さまざまな工夫が施されています。
温暖な季節には屋外イベントで外出する機会を増やし、近隣のショッピングセンターや新設のアミューズメント施設に出かけたり、バスで温泉旅行に出かけたりすることもあります。
介護付き有料老人ホームは、プライベートな空間の「居室」と、ロビー、食堂、浴室、娯楽施設などの「共有スペース」で構成されています。また医務室(クリニック)やリハビリのための機能訓練室などが付属している施設もあります。
居室の広さは、18~25㎡未満が 42.5%で最も多く、平均では 22.2㎡となっています。
混合型の老人ホームでは、入居者の介護度により、異なる居室を用意しています。一般棟と介護棟に分かれていることも多く、介護が必要になると居室を移動することもあります。
介護付き有料老人ホームに入居が決まったら、当然ながら引っ越しをすることになります。
介護付き有料老人ホームの入居期間は平均3.8年、退所理由の半数以上が死亡という、終の棲家です。ここでは、入居前に考え、やっておいたほうが良いことを紹介します。
持ち家を売却するかどうか、考える方も多いと思います。
居住用の住宅を売却すると軽減措置があり、節税が可能です。住まなくなった日から3年目の12月末日までに売却できれば、譲渡益から3000万円控除できるという軽減措置が受けられます。
売却するかどうか迷っている場合には、税理士や司法書士など、相続の専門家に相談してはいかがでしょうか。相続を前提とした持ち家の有効利用なども検討することで、お金にまつわるトラブルを回避することが可能になります。
有料老人ホームをはじめとする介護施設に入居したら、住民票を異動しなければならないと思い込んでいる方がいらっしゃいますが、一般的には必要はありません。
住民票の異動が必要なのは、地域密着型特別養護老人ホームに入居するときだけです。
地域密着型特別養護老人ホームとは、施設がある市町村の居住者だけが利用できるという施設のため住民票の異動が必須となります。
介護保険では、介護保険施設等への入所にともなって住所を移転すると、介護保険施設等が所在する市町村の介護保険財政の負担が大きくなることがあり、不都合が生じます。
そこで、介護保険料は今まで住んでいる市町村に支払うほか、要介護認定や介護給付も入居前まで住んでいる市町村から受けることとなっています。
有料老人ホームのような介護施設の場合、住所地特例対象施設であるため、前の住所の市町村が介護保険の支払先であり、給付を受ける自治体となります。
有料老人ホームの所在地は、入居者にとって、必ずしも介護保険の管轄ではないため、住民票の異動は必要がないとされています。
しかし、住民票の異動については施設の考え方もあるため、事前に相談されて対処することをおすすめします。
生前整理とは、生きているうちに身の回りを整理することです。
有料老人ホームには、自宅から荷物を持ち込むことを前提としているところが多いので、思い出の品物や日記、アルバムなどを身近に置くことができます。
また、預貯金の通帳や証券、保険証書、権利証など、相続にかかわるものを整理して財産目録を作ることも、生前整理の目的となります。
生前整理は、人生を振り返りながら自分で少しずつ行うことが理想的です。しかし思い出をめくりながら進めていては時間がかかるため、専門の業者に依頼して一気にまとめて片づける方も少なくありません。
専門業者は数多く存在しますが、なかには悪質な業者もいますので、生前整理業者選びはしっかりと行いましょう。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
部屋の間取り別で料金が決まっているため、明瞭会計で安心です。
例えば、1K・1Rはたったの79,800円(税込)という価格設定となっており、現場の部屋の物量が少なければさらに減額させていただいております。
また、登録されている生前整理業者は、オコマリのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
現地でのお見積りなしでも作業が可能ですので、急いでいる方にもオススメです。
問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
生前整理とともに、介護付き有料老人ホームへ入居するまえにエンディングノートを書いておきたいものです。財産目録を作ったり、遺品の行先リストを作成したり、家族一人一人へのメッセージを書き留めたりすることができます。
エンディングノートに気持ちを書いておくことで、残された家族の判断を助けることにもなりますのでおすすめします。
介護付き有料老人ホームのメリットは、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているため、24時間の介護体制が必ず整っていることです。外部の医療機関と連携しており、医療面で安心感があります。
デメリットは、自立して生活できる方でも、一定の介護費用が発生してしまう点です。費用面では、支払い方式によって月額負担額が大きく変化するため、入居期間や受けたいサービス内容によって支払い方式を選択することが重要になります。
また、事前に体験入所するなどして、施設の特徴を把握することが、自分にあった施設選びには欠かせません。
いずれの場合でも、入居契約の前に契約内容をよく読み、十分に把握することをおすすめします。ささいなトラブルから、せっかく入居した介護付き有料老人ホームを退所することだけは避けたいものです。
介護付き有料老人ホームについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
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