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投稿日:2017年04月25日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
現代ではすっかり孤独死というワードも世間に浸透したように感じます。孤独死というものが問題視されるようになってから現在まで、孤独死を迎える高齢者年間数は増加の一途を辿っています。
しかし孤独死が目前に迫っている単身世帯の高齢者でも、孤独死に対して「身近なものである」と感じる割合は意外に少なく、孤独死への対策も進んでいないのが現状です。
孤独死の年間件数が増える現状とかみ合わない高齢者の心境、ここに孤独死への一つの問題があると考え、他人ごとではない孤独死に備える方法を解説していきます。
一年間のうち、全国で誰にも看取られることなく死を迎える「孤独死」となる方は約3万人と言われています。
年間に国内で死亡する125万人のうち、3万人が孤独死というのは驚くべき数字と言えます。
人間一人では生きていけないと言いますが、最期の時を孤独死として迎えるのは年間死亡者の100人に1人、そう考えると孤独死は決して他人事ではありません。
世界的には人口が増え続けているというのに、日本は高齢化社会を迎え2060年には総人口が9,000人を割り込むという推計データが出ています。
しかもこのうちの45%超が60歳以上の高齢者となり、「子供や孫に看取られることなく孤独死を迎える高齢者の年間数」は今よりも増えていくことが予想されます。
ここからは推計ではなく、過去から現在までの実際の年間孤独死者数について考えていきましょう。
まず、東京23区内における孤独死者年間件数の推移をグラフとしましたのでご覧ください。
[caption id="attachment_142" align="aligncenter" width="640"] クリックして拡大[/caption]こちらは平成20年から平成25年までの年間孤独死者数データとなります。東京23区内における孤独死者数の年間統計は平成15年から行われていますが、平成19年から急増しその後は2,000人を超えています。
2016年7月に発表された東京23区内の年間孤独死者数データでは、「2015年の1年間の孤独死者数が3,000人を超えた」との発表があり、孤独死が3,000人を超えたのは初で恐ろしいスピードで年間孤独死者数が増えていると言えるでしょう。
グラフではほぼ右肩上がりで年間孤独死者数が増えており、このグラフを見ただけでも、「孤独死は他人ごとではない」と感じたのではないでしょうか。
さらにこの先、いわゆる団塊の世代と呼ばれる方たちが年齢を重ねるにつれ、孤独死はさらに増えていくことが推察できますから、将来的にもっと孤独死が身近になることが解ります。
このように年間孤独死者数が確実に増えている中でも、当の高齢者は孤独死に対する意識が意外と低いのが現状です。
内閣府が発表した平成24年「高齢者の健康に関する意識調査」を見てみると、孤独死を身近に感じますか?との問いに高齢者はこう答えています。
[caption id="attachment_4563" align="aligncenter" width="897"] クリックして拡大[/caption]驚くべきことに、孤独死を身近に感じるのは「とても感じる・まあ感じる」を合わせても17%という数値が出ています。
これは高齢者による孤独死の実際を考えるととても低い数値であり、高齢者のほとんどが孤独死は自分と関係がないと考えていることの裏付けです。
高齢者でも孤独死は全く身近に感じていないとの調査結果ですが、ここからは高齢者が孤独死を迎える要因の一つでもある「高齢者の単身世帯」についてみていきたいと思います。
借家における高齢者の単身世帯数 | |
---|---|
60~64歳 | 641,400 |
65~69歳 | 559,600 |
70~74歳 | 482,000 |
75歳以上 | 832,100 |
こちらは平成25年の住宅・土地統計調査を元にしたものですが、単身者世帯数全体が10,191,500であるのに対し、60歳以上の高齢単身世帯数は合計2,515,100で単身世帯数の約25%を占めていました。
そして高齢単身世帯の中でも、75歳以上の後期高齢者にあたる世帯数が特に多いことが表から見て取れます。75歳以上の高齢者の単身世帯では、いつ孤独死するかわからない状態です。
さらに、借家だけではなく高齢者全体の一人暮らしが年々増加しているという背景もあります。
内閣府による調査・推計によると、このままでは2035年に一人暮らしの高齢者は760万人を超え、2005年の386万人の約2倍に達するとされています。
高齢者を取り巻く実際は年々孤独死へと向かっているともいえますが、当の高齢者本人が孤独死について危機感を持っていないということが、より一層孤独死を招く状態を作っていると言えるのではないでしょうか。
孤独死をより増やしかねない高齢者の意識を変えていくために、家族や身内、周りの人間は何ができるのか、そして現実的に孤独死に備えるためにはどうしたらいいのか、ここからはそれらの方法について考えてみましょう。
「自分が孤独死の当事者になるかもしれない」という意識を高齢者本人が持つことで、孤独死は避けることができます。まずは、高齢者本人が孤独死に対する意識を変えていく方法について具体的な方法をご紹介します。
高齢者にとって、家族はとても大切なものであり、たとえ遠く離れていても心はつながっているものと信じていることでしょう。
これは間違いではありませんが、心理的な距離は近くとも物理的に距離が離れているのであれば、孤独死は他人ごとではないという意識付けを行うことは必要であると考えます。
高齢者側からすれば、「連絡がなければ心配してくれるだろう」「定期的に生存確認をしてくれるだろう」といった家族への期待もあるでしょうが、毎日せわしく過ごすものにとっては遠く離れた家族のことを忘れがちになってしまうのも現実です。
頻繁に顔を見られる距離に身内がいない高齢者には、孤独死は起こりうることとして家族から話をしておく必要があるでしょう。
忘れてはいけないのが、高齢者にとって「万が一」の事態はとても身近であるということです。
自分は健康で元気だから病気はしない!という方でも、うっかり転倒したはずみに動けなくなり、そのまま発見されずに孤独死を迎えてしまうこともあります。
健康で病院にもかからない人や家族以外の者との関係が希薄である高齢者は、万が一の時に気が付いてもらえず孤独死となる可能性がとても高いのにもかかわらず、健康である自信から孤独死への意識が薄いのです。
いくら健康でも孤独死につながることがある、ということも高齢者にはよく考えてもらう必要があります。
さらに、身近な高齢者に孤独死を迎えさせないためには、本人の意識のほかに周囲の人間の働きかけが大切となります。
社会が一丸となって孤独死を防ぐ為に、以下のことを実践してみてください。
孤独死を防ぐために一番大切なことは、「そこに単身の高齢者がいる」と周知することでしょう。
単身の高齢者にはなるべく周囲が声掛けをして、「今日は元気か」、「普段と違う様子はないか」と実際に確かめることが孤独死を防ぐ一番の対策となります。
もちろん遠くで暮らす家族も、週に2度は電話で様子を窺うようにしましょう。テレビ電話であれば尚いいですね。これだけで簡単に孤独死対策となります。
単身世帯の高齢者を持つ家族は、地域の民生委員やボランティアに見守りを依頼したり、民間の見守りサービスの利用し孤独死を防ぎましょう。
各自治体では孤独死対策も含め積極的に高齢者の見守り活動を行っていることとは思いますが、今一度地域の保健課などに連絡、見守りを依頼してみてください。
また、警備会社や郵便・宅配業者など民間企業でも孤独死を防ぐ見守りサービスを展開しています。
いずれも利用は有料となりますが、リアルタイムで現在の状況を知らせてもらえるサービスもありますから、心配な時、業者に様子を確認してもらうことで孤独死を防ぐことができるでしょう。
孤独死対策として、老人ホームへの入居を促すという方法もあります。
「健康であれば老人ホームは大げさ」と考えてしまう人も多いようですが、有料老人ホームや高齢者向けマンションなら健康でも孤独死対策として入居可能です。
特に高齢者向けマンションは高額ですが、孤独死に対する不安を消し、安心を買っていると割り切って入居することも必要なのではないでしょうか。
様々な手法を尽くしても孤独死を迎えてしまうこともあるかもしれません。最後に、孤独死に備えてできる2つのことについてお話します。
まず、財産がある方は自分の孤独死後に親族が揉めないよう遺言書を作成しておきましょう。
まだ遺言書を書くような年齢ではない、と遺言書の作成を先延ばしにしてしまう方もいるようです。しかし孤独死に備える一つとして、一人暮らしを始めなくてはいけなくなった時点で遺言書を作成しておくべきと考えます。
配偶者に先立たれた、家族が独立した、そんな人生の節目で遺言書を作成しておくことで、自分が孤独死してしまっても遺産協議をスムーズに進めることができるでしょう。自分の孤独死後も親族仲良くいてほしい方は、特に必要な作業です。
孤独死を迎えた後、遺族が困るのが遺品の整理です。孤独死後の住居は雑然としていることが多く、必要なものとそれ以外を区別する作業やごみを出す作業はとても大変です。
大きなものや運ぶのが大変なものを処分するのは後回しにしても、大切なものは分けておき、必要であれば生前のうちに親族に振り分けておくのが望ましいでしょう。
もし自分だけでは難しいという時には、生前整理業者に依頼するのも一つの手です。生前整理業者は、遺品整理のこともよく知っていることが多いので、何を処分しておくべきかなどのアドバイスも貰うことができます。
生前整理業者への依頼は、簡単に作業してもらえる反面、依頼時の業者の選定が思っている以上に大変です。以下では業者の選定方法をお伝えしていたいと思います。
生前整理業者を探す方法として、インターネットでの検索や友人知人からの紹介があげられます。
自分で探す場合は、やはりインターネットで検索をしてみることが一番手っ取り早い方法です。
終活ブームの今、インターネットで生前整理業者と検索すれば、関連した沢山の情報が出てきます。
生前整理をやっている業者は遺品整理業として活動している整理業者の殆どで行っている作業の一つになので、遺品整理業者と検索しても良いです。
WEBサイトを見て、自分のやりたい事、やってほしい事が合う生前整理業者をピックアップしていきます。生前整理業者に問い合わせ等をして話し合ってみましょう。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
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問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
孤独死の年間件数や単身高齢者の増加、高齢者における孤独死の意識から「孤独死は増加の一途を辿る」ということがよく解りました。
ここから考えられることは、孤独死はこれからの時代「当たり前」のものとなり驚くべき事象ではなくなるということです。家族に看取られて最期を迎えたい、孤独死は嫌、という気持ちは誰しもが持つものですが孤独死に恐怖を感じることはありません。
落ち着いて人生の幕を下ろし、家族にも負担をかけないよう、今一度孤独死に備えてみませんか?
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