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投稿日:2017年06月29日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
高齢化社会でだれもが、いつ介護する側、される側になるか分からない時代になりました。今は元気な人もいずれは高齢者です。
「介護が必要になったら、施設に入らなくてはいけないだろう」と考える人は多いでしょう。ところが介護には、自分の身の回りのことを完全に介護者にお任せしてしまう前に、自分でできることを自分でやりながら、できないところだけ介護サービスを使う期間があります。
その場合、介護保険施設である特別養護老人ホームなどへの入所は難しくなります。
しかし、介護保険外の施設である特定施設入所者生活介護事業者が行っている施設なら入所できます。そこで今回は特定施設入所者生活介護をご紹介します。
特定施設入所者生活介護とは、聞き慣れない言葉ですね。しかし「軽費老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」「ケアハウス」は聞いたことがあるのではないでしょうか。
特定施設入所者生活介護とは、介護保険法にのっとり、高齢者ができるだけ自分で自分の身の回りのことをしながら生活できるよう、特定施設に入居している入居者へ食事や入浴などの生活支援、機能訓練などのサービスを提供する施設です。
特定施設入所者生活介護の成り立ちは、自宅にいて、身の回りのことに部分的な介護を必要とする方々が使う介護保険サービスを、施設の入居者も利用できるようにしたものです。運営する事業者は厚生労働省の基準に合わせた施設を作り、都道府県から特定施設入所者生活介護の認定を受けます。
特定施設入所者生活介護には2種類の施設があります。
介護サービスの提供は施設内ですべて行います。
施設が契約している外部の事業者が介護サービスを行います。
例えば、訪問介護、福祉用具のレンタル、デイサービスなど通所施設の利用です。しかも、自宅でサービスを受けるよりも1割ほど安く利用できます。
特定施設入所者生活介護の入居者へ必ず提供されるサービスは、厚生労働省の基準に合わせて作られた個室と、栄養管理された食事、入浴です。そして、入居者の状態に合わせて介護を行います。
内部提供型では、介護が必要なときに適宜、職員が援助します。外部サービス利用型では、介護計画で決められた時間に、訪問介護スタッフが来ます。
また、機能訓練指導員の指導の元、機能訓練を行って身体機能の回復を図ることもできます。さらに、必要なときに受診できる医療機関との提携も結んでいます。
福祉用具貸与は、特定施設入所者生活介護で介護保険サービスを受けるときに気をつけてほしい点です。
福祉用具貸与とは、身体機能が低下した人が、自分でできることを自分で行うために、介護保険を利用して歩行補助具や介護用ベッドなどを借りることです。
特定施設入所者生活介護は、内部提供型と外部サービス利用型があります。
特定施設入所者生活介護は厚生労働省の規定によって都道府県の認可が必要です。
基準には、建物の設備、スタッフ、運営基準などが定められています。また、施設が特定の地域に偏らないように認可数の調整も行われます。
認可を得た施設は、パンフレットに「介護付き」「ケア付き」などの記載があるので分かります。そして、施設側は利用者へ向けて、基準を満たしていることを確認できるように、自施設の基準を施設内に掲示しています。
スタッフ | 利用者数 | 人員 |
生活相談員 | 100人ごとに | 1人(常勤) |
ケアマネージャー | 100人ごとに | 1人(兼務可) |
機能訓練指導員 | 人数問わず | 1人(兼務可) |
管理者 | 人数問わず | 1人 |
看護職員 | 30人以下 | 1人(常勤) |
看護職員 | 31人以上50人ごとに | 1人(常勤) |
介護職員(内部提供型) | 要介護3人ごとに | 1人 |
介護職員(内部提供型) | 要支援10人ごとに | 1人 |
介護職員(外部サービス利用型) | 要支援10人ごとに | 1人 |
介護職員(外部サービス利用型) | 要介護30人ごとに | 1人 |
機能訓練指導員とは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師のうち、いずれかの資格を持っている人です。
また、看護や介護職員を基準以上に置いて、より細かいサービスを提供する場合、上乗せサービス費として利用料を請求することができます。
必ず必要な設備は居室と介護専用居室の個人スペース。トイレ、浴室、一時介護室、機能訓練室、食堂、の公共スペースです。
・居室と介護専用居室は広さが決められています。
施設の種類 | 居室の広さ |
有料老人ホーム | 13㎡以上 |
ケアハウス個室 | 21.6㎡ |
ケアハウス夫婦用 | 31.9㎡ |
ユニット型ケアハウス個室 | 15.63㎡ |
ユニット型ケアハウス夫婦用 | 23.45㎡ |
ユニット型とは、ひとつのフロアを10人以下で共用する施設のことです。
個室は、プライバシーが守られていること、地階ではないことや、出入り口が緊急避難しやすいところにあることを求められます。
介護専用居室は「介護付き」の表示をつけます。共用スペースは、車椅子が移動できる広さと構造が必要です。
介護保険による介護サービスは、厚生労働省によって、サービスごとに介護保険点数が細かく決められています。介護保険点数は要介護度によって毎月の上限が決められており、介護サービス利用者は、点数の範囲内で介護計画に添って各サービスを組み合わせて使います。
介護保険点数は1点約10円として計算し、利用者は収入に応じて1~2割の自己負担額を払います。残りは介護保険料と税金から施設側に支払われます。これが介護報酬です。
決められた介護保険点数以上のサービスを受ける場合は、全額自己負担になります。
特定施設入所者生活介護は介護保険が適用されますが、介護保険の利用限度額を超えた部分は、自己負担になります。
例えば、外部サービス利用型の施設で、介護保険では週に2回訪問介護を利用できる人が、週に3回利用したら、3回目の料金は自費負担です。
また、施設によっては介護保険以外の介護サービスを提供している施設があり、その場合、サービスの利用料は自己負担です。
特定施設入所者生活介護は自宅に住んでいるのと同じ扱いになります。ですから、医療機関へ受診した場合の医療費や交通費は医療費控除の対象になります。
また、訪問看護や訪問の身体介護、訪問リハビリテーション、通所サービスや他施設への短期入所なども医療費控除の対象です。
特定施設入所者生活介護の入居者で、確定申告で医療費控除を申告する人は、医療機関やタクシーの領収書、介護サービス計画書などを保存しておきましょう。
住所地特例とは、特定施設がある市町村以外の地域から入居してきた人が、住所を特定施設に移しても介護保険報酬は以前住んでいた市町村から支払われるというものです。
特定施設には、住んでいる市町村の施設を利用するという規則があるため、利用したい施設が他市町村にある場合は住民票を移す必要があります。
そうすると、受け入れた市町村は、今まで介護保険を払っていなかった人の分の支払いの分だけ負担が増えます。
そこで住所地特例ができました。これによって、わたしたちはどこの市町村の施設に入居しても安心してサービスを利用できます。
養護老人ホームとは特定施設入居者生活介護の施設の中のひとつです。
入居条件は、65歳以上で介護を必要としない自分で自分の身の回りのことができる、生活保護や低所得などの経済的な理由で施設を利用したい人です。
入所には、主治医意見書や誓約書などの書類をそろえて提出し、福祉施設や医療機関、包括支援センターなどで構成される入所判定員会が審査します。そして、地方自治体の措置判断を得て入所手続きを行います。
養護老人ホームは、他の特定施設入所者生活介護と異なり、入居者の介護が不要なので、介護職員がいません。その代り、生活相談員が30人に対し1人、支援員が15人に対し1人いるなど、入居者の経済的な相談や生活を支援します。
ここまで特定施設入所者生活介護についてご説明しましたが、いまひとつイメージを持ちにくいという方へ、特定施設である天神ベイヒルズの例をご紹介します。
天神ベイヒルズは長崎県の海が見える丘の上にあり、個室と3食で月額77,000円から利用できます。入居要件は60歳以上の方で、夫婦であればどちらかが60歳以上、独立して暮らすことに不安があったり、介護が必要な方です。
生活は自由ですが、食事は食堂で皆さんと楽しくいただき、必要であれば食事介助も受けられます。
入浴は自分で入れる人は施設内のスパで入れますし、寝たきりでも機械浴での安全な入浴ができます。排泄の手伝いもします。
これらの介護はベイヒルズ内の介護サービス事業者によって、介護計画に添って行われるので、介護保険サービスとして利用できます。
介護施設への入居が決まったあとは引っ越しをしなければなりません。元の家にあったものを全部持っていく訳にはいきませんから、整理をして処分をする必要があります。
このような介護施設の引っ越しなどに伴う整理を「生前整理」と呼びます。生前整理は長年住んだ家の整理になりますので、とても1人で出来るようなものではありません。
そんなときは生前整理を専門に行っている業者を利用しましょう。生前整理業者に依頼するメリットとしてはもちろん自分で整理をしなくても大丈夫ということが挙げられますが、それ以外に自分が気が付かなかった物も処分しないで取っておいてくれるところにあります。
例えば、昔に取った写真や手帳など、押入れの奥の方にしまったまま忘れているものも一度確認してから処分します。思いがけない大切な物が出て来るかもしれません。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
部屋の間取り別で料金が決まっているため、明瞭会計で安心です。
例えば、1K・1Rはたったの79,800円(税込)という価格設定となっており、現場の部屋の物量が少なければさらに減額させていただいております。
また、登録されている生前整理業者は、オコマリのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
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問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
特定施設入所者生活介護は施設にいながら、自宅で暮らすように必要な介護保険サービスを受けられる施設です。
厚生労働省の基準で個室や共有スペース、スタッフ数などが決められているので、サービスの質も保たれています。
個人の事情によって使い分けることができるので、快適なライフエンディングの候補に入れておきましょう。
その他の施設に関しては以下の記事も参考にしてみてください。
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